東芝「レグザ」,パナソニック「ビエラ」など,最新テレビの映像エンジンを支えるARMのCPUコア

 ゲーム畑でもIT畑でも、ARMをもう無視できなくなってきた(笑)…ということで、ARMのテクニカルカンファレンス「ARM Technical Symposia 2011 Japan」に初めて参加してきました(笑)

 PSVITAがクワッドコアのARM(CORTEX-A9)ベースだとか、来年発売予定のWindows8がARM対応と言うこともあってか、非常に盛り上がっておりました。

 幾つかのレポートを4Gamer.netに寄稿しましたが、まずはこちらのテレビ関連のARM話から紹介します。

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東芝「レグザ」,パナソニック「ビエラ」など,最新テレビの映像エンジンを支えるARMのCPUコア
http://www.4gamer.net/games/143/G014356/20111114064/

 東芝のレグザ、パナソニックのVIERAのシステムロジックが実はARMベースという話題です。

 まず、東芝ですが、CELLプロセッサを搭載したCELLレグザの進化系の映像エンジンとして「CELL EVOLUTION」の略から命名された「CEVO」エンジンが現行世代のレグザには搭載されています。このCEVOは、実はARM CORTEX A9のデュアルコアベースです。

 「CELLの進化系がARM」と聞くと、T社やS社やI社の技術者達が遠吠えしそうですね(笑)

 最近のレグザのメニューのUIレスポンスが劇的に速くなったのはCEVOになってからなので、「CORTEX A9のデュアルコアは、1基のCELLプロセッサよりもパフォーマンスが上である」という目線に行きがちですが、CELLレグザのウリの機能であった8チャンネル同時デコードを行ってのマルチ8画面機能は、CEVOエンジンではパフォーマンスが足らず、実装を断念しています。やっぱり、CELLプロセッサのSPEは偉大なようですね。

 パナソニックは、自社家電製品に自社開発のUniPhierというプラットフォームを採用していますが、昨今のAndroidブームへの対応を視野に入れてか、こちらも来年のVIERAからは、フルカスタムプロセッサのUniPhierプロセッサに加えて、ARM CORTEX A9のデュアルコアをも搭載するようです。

 AndroidとUniPhierの両方をサポートする(上写真)というのは、ちょっと無駄があるように思えますが、パナソニックの場合、テレビ以外の家電もUniPhierを採用しているので、ARMとUniPhierの混載は互換性維持のために必要不可欠なのかもしれません。

 2012年以降のカーナビには、デュアルコアのARM CORTEX A9搭載というだけでなく「DirectX11世代グラフィックス」を搭載した、やたらハイスペックなものもでてきそうなのですが、そのあたりの話はまたいずれ…。

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