在日英国大使館が示した原発危機のワーストケース。

英国大使館が3/15に執り行ったワーストケースに関しての考察会見。
日本メディアでは報じられていない極めて冷静なワーストケース分析。

ワーストケースを示して、それでも安心だぞ、という論調が素晴らしい。
嘘か本当かの判断は我々にはできないけど(笑)

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英政府主席科学顧問Sir. John BeddingtonがChief spokesmanを務め、数名の原子力に関する専門家が参加。

起こりうるワーストケースシナリオ。放射性爆発に続き原子炉1基の完全なメルトダウンが起こる。健康被害防止に必要な待避範囲は最大50km。もっと悪い2基ないしそれ以上の原子炉喪失の状況でも、被害が1基喪失シナリオに比べて遙かに大きくなることはない。

現在の待避範囲20kmは現在の放射能レベルに対しては適切。もし海水注入による原子炉冷却が維持されるならばワーストケースシナリオ回避の可能性が高まる。もし新たな大規模地震と津波があれば冷却作業が中断されるのでワーストケースシナリオ実現の可能性は高まる。

結論を言えば東京の住民に健康被害が起きる可能性はないと考える。そのためには放射能レベルが現在の何百倍も高まる必要がある。我々の意見ではそうした事態は起きない。この評価は妊婦と子供を念頭に置いている。健常な成人が被害を受けるのはさらに高い放射レベルである。

風向きは関係ない。東京は十分に遠いからだ。海水注入が10日間維持されれば原子炉コアが冷却され状況はかなり良くなる。日本側が提供した情報は独立した複数の機関によってモニターされており、放射能レベルに限り情報は正確と判断されている。

今回の状況はチェルノブイリ事故、つまり被覆されていない炉心がメルトダウンを起こし、爆発し、何の制御もないまま数週間にわたって火災が続いた状況とは大きく異なる。同事故さえ待避範囲50kmで健康被害防止には十分であった。

チェルノブイリ事故の被害を拡大したのは食物の放射能汚染が測定されずまた人々に警告もされなかったために、人々が汚染された食物、穀物、牛乳、水をその後何年にもわたって摂取したからである。事実が隠蔽された同事故に比べて情報が公開されている福島の事故は対照的である。

ヨウ素剤の摂取について。これは待避区域内にいたとか原子炉区域内で働く作業員など、放射性物質を吸収した人か、汚染された食品や水を摂取した人のみが必要とする。ヨウ素剤の長期摂取はどんな場合でも健康に良くない。

引用元。

http://clip.kwmr.info/post/3896045912
http://togetter.com/li/112353
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Comments

Aki | 2011/03/19 01:27
記事興味深く拝見しました。分析は貴重ですね。
IAEA等も現状あまり更新をしていなさそうに見えます。まず日本が情報開示しないと、世界のブレインも手を差し伸べられない気がします。

それと技術者と非技術者では見えているものが全く違う気がしますね。下記ストリーミングでは技術者の方が定期的にブリーフィングされてます。
http://www.ustream.tv/channel/cnic-news
yamarah | 2011/03/18 15:27
ソースでは、
> 最大50km
が30kmに変更されていますね。
このソースが真実かねつ造かは知りませんが、
(また真実としても、科学的根拠があるのかどうかは知りませんが)
内容としては妥当という気がします。
NHK以外のテレビは早くもワイドショー化が始まり、不安をあおりたてています。
一人一人が、きちんと自分の頭で考えることが必要だと強く実感しますね。

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