西川善司の3Dゲームエクスタシー~完全理解「3DMark Vantage」(5)Feature Test

 初夏に短期集中連載していた3DMark Vantage解説記事ですが、ボクのスケジュールが忙しくなったり、担当編集者が海外出張に行ったりで折り合いが悪く、間がえらくあいてしまいましたが、なんとか今回をもって最終回です。

 解説していなかったのは有償版のAdvanced Edition以上から利用できるようになる「Feature Test」でした。

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西川善司の3Dゲームエクスタシー
完全理解「3DMark Vantage」(5)Feature Test

http://www.4gamer.net/games/044/G004413/20081128018/

 見た目がそこそこ面白くて、さらにGPUを載せ替えるとグッと見た目で変わるのがParallax Occlusion Mapping(視差遮蔽マッピング)のテスト項目ですね。
(ちなみに手元のマシンで今ざっと取ってみると、GeForce8800GTで12fpsくらい、RADEON HD4850で20fpsぐらいでした)

 視差遮蔽マッピングは、技術的にも効果としても面白いんですが、ピクセルシェーダ負荷が高いし、基本的にポリゴン面に対してのピクセルシェーダによる彫り込みシェーティングなので、直接、動的キャラクタがインタラクトするような時にはまだ不自然に見えてしまいますし、なんでもかんでもこれでいける…という万能なテクニックではないですね。

 シーン内で反復的に登場する岩壁とかビルの壁とか建造物のレリーフとかの微細凹凸表現を与える、テクスチャ的なかんじでこれからも使われると思います。オーサリング段階では作り込まない追加の凹凸要素を与えるときに使うというか。

 ところで、記事中でも指摘しましたが今回の3DMark Vantageでは、プロシージャル系のテストがカットされているのが残念でした。Perlin Noiseテストは今回も含まれていましたが、ただノイズを表示するだけでなく、これをタネにしたなんか見た目に楽しげなものが欲しかった気がします。

 3DMarkの次期バージョンは次はDirectX11登場時でしょうかね。
 DirectX Compute Shaderを使ったテストとかが入ってくると面白そうです.
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