シャープの32インチ・4K2K・IGZO液晶ディスプレイのプレビュー・インプレッション

 シャープが2013年早々に発売する32インチの4K2K(3840×2160ドット)解像度のIGZO液晶ディスプレイ「PN-K321」を評価いたしました。

 といってもまだ量産前なのでプロトタイプですけれどもね。

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IGZOが開けるディスプレイの新たな扉 西川善司が最新4K2Kディスプレイをレポート
http://ad.impress.co.jp/special/sharp1212/

 「32インチで4K2Kなんて細かすぎない?」と思われがちですが、例えば、ソニーのVAIO Sなんかは約16インチでフルHD(1920×1080ドット)解像度ですから、PN-K321はサイズ的にも解像度的にもこれの4面分ということなんで、そう考えれば「普通に使える」レベルなんですよね。

 まだ4K2Kソースがそれほどないんで、評価では、「動くインタラクティブ4K2Kコンテンツ」ということでハイエンドPCゲームを動かしてプレイしてきました。

IMGP0198.jpg

 シャープはゲーム開発者にもヒアリングをしているそうで、某ゲームスタジオの開発メンバーは「このppi値ならば、もうアンチエイリアスいらないかもなぁ」とのたまったそうです。

 確かに、そんな気しますね。

 そう考えると意外にゲーミングには4K2Kって現実的なソリューションなのかも知れません。

 ちなみに、今回は、シャープの東京支社の新社屋、浜松町のシーバンスS館にお邪魔しての評価だったんですが、ここのBtoBショールームがかなり楽しかったですヨ。

 写真は、60インチの液晶ディスプレイ27面(横9個×縦3個)をユーザーを取り囲むように180°配置した環境で「FORZA MOTORSPORT4」をプレイしている様子です。

IMGP0171.jpg

 Xbox360を3台活用し、3画面サラウンドレンダリングにしたものを27基の60インチ・フルHDディスプレイにアップスケールして表示しています
(このスキャンコンバータがかなり高価という噂が…)。

 17280×3240ドット(総ピクセル数5500万!)のゲームプレイは感動ものです。

 コクピット視点にすると内装情景が実車よりもでかく見えるので、逆に自分が小人になって運転しているかのような感覚でした。

 これは感動します。

 PN-K321を導入予定のゲームスタジオの皆さんは、購入前にこのショールームに足を運んで、この環境でゲームプレイを体験してみては…!?

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オンライン仕事 > ImpressWatch | comments (4) | trackbacks (0)

Comments

____orz | 2013/01/19 01:49
HDMI1.4aの転送レートでは、3840x2160@30Hz が上限となりますが、DP1.2ではマルチストリーム転送をサポートすることから、HDMI1.2aと比較して、2倍の転送レートを実現することができるため、2倍の60Hzで動作させることが可能になります。
ただ、マルチストリームではモニターを2台に見せる事により対応することから、PCからは、1920x2160@60Hz x 2画面で動作させることになります。

ここで問題が発生するのが、GPUはあくまで4Kモニターを2画面合成として見るため、単一1画面として動作させるには、AMD系であれば、Eyefinityによる統合、nVIDIA系であれば、mosaicもしくは3D Surroundによる、2画面を1つにGenLockしなければなりません。

MulTi Streamに正式に対応し、GenLockを保障しているのは、NVIDIA系であれば KeplarコアのQuadro Kシリーズ。AMD系であれば、FirePro Wシリーズになります。

残念ながら GeFORCE GTX680は、Multi Stream転送に対応しつつも、Mosaicに対応していないため、画面統合ができません。せっかく、3D Surroundという機能ももっていながら、統合は3画面のみ という、Quadro系との差別化もあるため、結果的に、GeFORCE GTX680では、3840x2160@30Hzしかサポート出来ない、、ということになりそうです。
MARLV | 2013/01/14 23:22
なるほど、DP接続では60Hzが可能であり
かつ、それとは別に問題が発生する可能性があるということなんですね。

発売される迄に情報や環境が整ってくれていればいいのですが
購入する際はメーカーに対応状況を問い合わせてからにします。

ありがとうございました。
西川善司 | 2013/01/14 20:10
現行のHDMIでは仕様上、4Kでは30Hzになります。
DP1.2では4Kで60Hzが可能です。

ただ、ドライバーのバージョンによってうまくいったり行かなかったりする場合があるというのも事実です。

GPUメーカー側も対応を確認するディスプレイ機器が少なすぎるため、こうした曖昧な状況になっているようです。

具体的な症例をいいますと、1画面で3840×2160ドットの出力が行えず、フルHDを田んぼの田の字のように2x2で配置して1デスクトップに定義して出力しないと駄目な場合などがあるようです。

ただ、これも、GPUメーカーと対応の調整を進めていくと言うことでした。
MARLV | 2013/01/14 13:58
お忙しいところ失礼致します。
impressの広告記事の文章中でどう解釈していいのか分からない点がありましたので、質問させて下さい。

PN-K321の接続対応が確認できているビデオボード~の部分で
いずれもDP端子(Ver.1.2)を利用することで3840×2160ドットの60Hzの映像伝送が可能
とありますが、その少し先にはHDMI30Hzの映像伝送が行える~「なお、3860x2160ドットの60Hzの映像伝送は」ドライバソフトの仕様制約で~という文があります。

これは例えばGeforce600番台だとDisplayPortでも30Hzに制限されてしまうのか、あくまでHDMI接続に限られた話でDisplayPortならば60Hz伝送出来るのか、どちらなのでしょうか?

初見の印象では60Hzの映像伝送の制約と書かれている事から、前者(どの接続方法でも30Hzになってしまう)だったのですが

GTX680発表時に4k2k 60hz対応のアピールがされていますので読み返すと後者の気がして・・・
現在GTX680を使用しており、この製品には強い関心を抱いておりますので、ご返答いただければ幸いです。

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