西川善司の大画面☆マニア第160回:ソニー「VPL-VW1000ES」

 コンテンツ不在のまま、4K2Kテレビが話題になってきましたが、この4K2Kブームがついにプロジェクタにもやってきました。

 前回の大画面☆マニアで紹介したJVC「DLA-X70R」も4K2K対応でしたが、こちらはパネル自体はフルHDで、いわゆる時分割表示による疑似4K2K表示となっていました。

 今回の大画面☆マニアで紹介したソニー「VPL-VW1000ES」は、リアル4K2Kパネルを搭載したリアル4K2K機です。

vw03.jpg
西川善司の大画面☆マニア第160回:リアル4Kプロジェクタついに登場
~質感をも立体化する4K 3Dの潜在力 ソニー「VW1000ES」~

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20120210_511004.html

 VPL-VW1000ESは30Hzまでですが、リアル4K2K入力にも対応していて、4K2K出力対応を謳っているAMDのRADEON HD7000シリーズを組み合わせればリアル解像度の表示が出来そうです(未確認)。

 もちろん、入力したフルHD映像に対し超解像技術「リアリティクリエーション」を組み合わせての疑似4K2K表示にも対応しており、これを活用したときの3D映像が感動的です。信じがたいことですが、映像細部のテクスチャ表現、具体的には微細凹凸にまで立体感が感じられるようになるんです。これは、必見です。

 実勢価格にして150万円。価格が高いのが難点ですが、今のところ、他にライバルがいないので、マニアには人気が出そうです。

 ただ、不安材料もあります。
 本稿でも触れていますが、初物特有の製品製造品質の問題があります。

 ソニーのサイトでは、こんな画像まで用意して、2枚の4K2Kパネルの組み付け精度の高さを謳っているのですが、

kumitsukesido.jpg

 今回、最初に来た評価機がこんな感じになっており(実写)、

CIMG0484.JPG

 これでは評価が出来ないと言うことで、最初に来た評価機を返送。直ちに別の機体を送ってもらったのですが、本稿で述べたように、そちらもかなりずれてしまっていました。

 「たまたま」と言うには2台連続でそうなっていたため、確率が高いですし、「我々のようなうるさ方」に出す広報評価機がこんな感じだということは、相当、製造に苦労しているのではないかと思います。

 オーナーになった方で、こういった部分を気にされがちな方は、パネルアライメントを「切」設定にしてどの程度自分の固体が"ずれているか"を早めに確認した方が良いでしょうね。あまりにもずれているときはパネルアライメントでも補正できませんから。

 この不安点以外は、かなり優秀な製品です。
 今後のこの4K2K対応製品のラインナップ展開も楽しみになってきます。

このエントリーをはてなブックマークに追加
オンライン仕事 > AV WATCH | comments (1) | trackbacks (0)

Comments

かいとうまん | 2012/02/15 10:14
大画面☆マニアいつも楽しみに拝見しています。
色ズレは、VW60完璧、VW85満足なレベルなため、非常に気になります。
先日上京して、どうしても確認したかった動画ブレですが、レビューに無かったのでお尋ねします。
設定かもしれませんが、
24pの映画では気にならなかったのですが、
60iのライブ物ではパンしたりとかで気になりました。
ビクター等と比較していかがでしょうか。

Comment Form

icons:

Trackbacks