(善)力疾走

　今回からはしばらくハイ・ダイナミック・レンジ(HDR)レンダリングについての話題を取り扱います。


西川善司の3Dグラフィックス・マニアックス第41回
HDRレンダリング(1)～HDRレンダリングとは?
http://journal.mycom.co.jp/column/graphics/041/index.html

　元々HDRは現実世界の広範囲の輝度情報(色情報)をピクセルに記録しようとするデジタル写真技術を発端とするのですが、GPUが2000年頃にプログラマブルシェーダを実装したころから、3Dグラフィックスの新しい表現として積極的な採用が始まりました。

　デジタル写真技術が開祖なので、映像系や写真系のエキスパート達から、自由奔放すぎる3DグラフィックスのHDRレンダリングにおける物理的および光学的な説得力のなさがよく指摘されてしまうのですが、まぁ、ゲームグラフィックスの場合は、印象派の新しい表現という捉え方でも良いのではないかという気もします。

　もともと拳からビームが出たり、人間が空を飛んだりする、ある程度物理法則を超越したゲーム世界の映像なわけですし...(笑)