No.220 NECが発表した独自規格のMPEG2光ディスクビデオレコーダー(どんちゃム)に対するコメント

No.221
タイトル(TITLE):オーディオ考古学

氏名(NAME):西川善司
メールアドレス(MAIL ADDRESS):zenji@z-z-z.gr.jp
書込日時(DATE):99/07/23 16:59:59


規格の争いってやつは面白いけど迷惑ですよね(迷惑だけど面白いともいうかな)。

PC分野に置いてもリムーバルメディアに関しては様々な規格がでては

消えました。未だに笑っちゃうのがソニーのPD,640MB-MO対抗の

HSドライブです。あれだけ鳴り物入りで登場したのに,

今じゃ知らん顔して「ソニーなら渡せます」とかいうキャッチコピーで

640MB-MOのメディアの宣伝してますからな。ソニーは。

この広告を見たHSドライブのユーザーはきっと

「ソニーだと渡せねぇー」

と頭からマグマが噴火していることでしょう。



ところで,まだ読んでませんが先日,図書館から

「画の出るレコードを開発せよ!」上尾健三 草思社 ISBN4-7942-0603-8

というのを借りてきました。

 これはどんちゃム氏の書き込みの紹介リンクの中でも語られている

VHD(ビクター) vs LD(パイオニア)の規格主導権争いの模様を

実名とノンフィクションでつづっている小説です。

著者の上尾氏は元松下の社員だったりします。

 実はこのVHD vs LD戦争図式の陰には松下内でVHD vs VISCという

社内紛争があったようです。

 この小説,読まなくても分かりますが,VISCという自社開発の

光方式を捨て,VHDという針を使ったどんくさい規格を採用した

松下が最後には光方式のLDに負けるという結末を迎えます。



 今考えると

「針を使った映像ディスクの新規格を1980年代半ばに採用する」

なんてことはハイハイを始めた赤ちゃんでも「愚の骨頂でちゅね」と
判断できると思うのですが世界のオーディオメーカー達は
これに気づけなかったんでしょうね。

 VHD vs LD戦争がばかばかしいまでにあっけなく結末を迎え

しばらく経った今でも,ソニーがLDプレイヤーを作っているのに対し,

松下が作っていない理由にはそうした陰の争いがあったからのようです。



DVDプレイヤーのアメリカでの普及率,現在のDVDタイトルの

増加を考えると完全独自規格のNECのMMVFは多分ダメでしょう。

映像再生系のオーディオの歴史は再生ソフト主導の歴史でも

ありますからねぇ。

MMVFはまさにオーディオ界のHSドライブって感じですな。ゲラゲラ



 多分,今後登場するDVDベースのビデオレコーダー陣営(DVD-RAM,DVD-RW)に

つぶされると思います。

 こうした機器でユーザーが被る被害で怖いのは
規格がつぶれてから記録再生メディアが入手できなくなることですよね。



 そういう意味では,規格の互換性や将来性無視で

録って見るだけの行為を高画質で楽しみたいならば,

マジでソニーのVAIOのGigaPocketはお勧めです。

(MPEG2リアルタイムエンコーダー内蔵)

 コイツの録画メディアはハードディスクや

汎用のSCSI機器でいいんですから。実売価格は当然MMVFよりやすいですしね。


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