10/1 学生のころはよく食べていたものの話
今は裕福なので、昔学生のころはよく食べていたけど、今こんなもん食えるかよ、バカヤロ、CMだから仕方なく食ってんだよ。
という意味が含まれているのだろうか。あの織田裕二のカップヌードルのCM。
私の今日のお昼…カップうどん。学生じゃなくても食えるよ。おいしいよ。卵くらい落としたいけどね。さすがに今では。
10/2 World PC Expo '98の話
World PC Expoに行ってきた。
Windows Worldよりだいぶ規模が大きく、なんと幕張メッセの全てのエリアをつかって行われていた。
まず、中央入り口からはいって順番に回ると、一番初めに目に付くのが液晶プロジェクターのシュートアウト展示セクション。
去年はXGA(1024x768)解像度のタイプが各社から登場したので、今年はS-XGA(1280x1024)解像度か?と思いきや、意外にも解像度的には去年と変わらず。新製品はどれもXGAタイプのものばかり。基本的な構成は変わらず、各社光学系の改良で去年の2倍程度の輝度を持たせた改良製品ばかりでつまらない。ただ、どのメーカーの製品もXGAタイプのものは1000ANSIルーメンを超えていた。今年のスタンダードは「XGA解像度、オーバー1000ANSIルーメン」といったところ。
シュートアウトをザーっと見て一社だけなかなかいい絵を出しているのがあった。それが写真のサンヨーのBigShowシリーズの最新最上位モデル「LP-XG1500A」。
最近の液プロのトレンドはポータブルなのだがLP-XG1500はそんなトレンドは無視。かなりでかい。本体質量17kg、幅390×高さ214×奥行582mmというマッチョぶり。横に並んでいた他社製品と比べるとふたまわり以上でかく見える。1.8"ポリシリコンTFT液晶パネルを3枚かぁ。これ以外のはみーんなエプソンの1.3"TFT液晶パネルを採用しているんだけどサンヨーのはどうなんだろう?
まず、他社を圧倒しているのはその輝度性能。他社が1300ANSIルーメンあたりでうろうろしているのを一気にすっ飛ばして2100ANSIルーメン。コントラストは実に350:1だ。やるなぁ。
これだけならばまぁ、こんなもんかぁ…どまりなのだが、このクラスではめずらしく色差ビデオ入力を2系統持っているのだ。ハイビジョン(HDTV)やハイエンドDVDプレイヤーの映像をまともに映せるというわけだ。PC対応の液プロっていうのはビデオ映像をおろそかにしている製品が多いのだが(とくにエプソンのELPシリーズ)、さすがは家電のサンヨーといったところ。(うちのDLA-G10も色差入力がある)。
それで、さらにやるなぁ、と思わせてくれたのは、レンズの電動上下シフト機能がついているところ。これは現在の液プロにはほとんどついていない機能だ(ベストセラー機、シャープの「XV-Z4050」にあったくらい?)。まぁ、このサイズだと天吊り据え置き専用ってかんじなので最初に設置のプロに設定してもらってしまえば、ほとんど使うような機能ではないのだが、いちいち出したりしまったりするようなところではあるとかなり便利だろう。また、このシフト機能のおかげでスタック投影も出来るらしい。スタック投影っていうのは一枚のスクリーンに同時に2台のプロジェクターで投影する方式。これをやると輝度は単純に2倍にできるので、このとき実効輝度は4200ANSIルーメンとなるわけだ。まぁ、普通はやらんと思うけど。
そしてマニアックなのは「レンズなしモデル」が設定されているところ。文字通り、「本体のみ」で投影レンズがないモデルが設定されているのだ。そのままでは使えないので、結局はオプション設定されているレンズを購入することになるのだが、投影環境に適したレンズを選択できる…というところがこれまでの液プロにはなかったフィーチャー。レンズは焦点距離によって全部で4種類が用意されている。標準焦点のほか、単焦点、中焦点、長焦点というラインナップ。単焦点レンズだと投影距離4m弱でなんと150インチの投影が可能だ。ホームシアター構築にはこれが一番ということになるんだろうな。
セガのブース。セガもナムコのヒストリーシリーズみたいなPC向けのクラシックゲームの復刻シリーズを出してきた。その名も「セガ・メモリアルコレクションVol.1」。ファンタジーゾーン、ペンゴ、フリッキーなとが収録される予定らしい。
ナムコヒストリーシリーズはOh!Xに関わりの深い某H氏の手によるハードウェアエミュレーションものだが、こちらは違うようだ。ブースにいた説明員は少なくとも違いますといっていた。
てっきりエミュレータものかと思ってた。
セガのエテュテインメントソフト「ぱそピコ」が左、右は小学館が始めるオンライン通信教育システム「ドラネット」の画面。
ドラえもんは幼児教育ソフトのキャラクターとしてひっぱりだこらしい。しかしよりによって似たようなサービスを2社同時に始めるとは…。大山のぶ代は大忙しだな。こりゃ。
ところでドラネットでは、問題に正解すると仮想貨幣「ドラー」が御褒美に貰えるシステムになっているようだ。それで3000ドラーとか適当な額たまるとプレゼントが貰えるらしい。1ドラー1ドルで換金してくれっなんていうスネオみたいにませたガキが出てきたりしてな。わっはっは。
しかし、こうした教育ソフトのキャラクターってあまり赤塚キャラとか使われないよな。なぜだろう。やはりアクの強いキャラはダメなのかな。やはり教え役が務まる理性的なキャラクターがいない漫画はダメなんだろうか。
たしかに問題間違えても「これでいいのだ〜」とか言われても困っちゃうしな。その点、手塚キャラなんかはこの手のものに結構行けそうな気がするんだが…そういうソフトそういやないねぇ…そうか、手塚キャラはいまの幼児になじみが薄いんだ、なるほど、それで…(自己完結)。
なんだかサイバーなPCケースを採用した株式会社デンノーのカスタムメイドPC。デンノーという社名は満開製作所とはまったく関係ないらしい(あたりまえか)。
このPCケースの気になる目玉というかコアのような部分だか別にCCDカメラが設置してあったり、乾燥機になっていたりするわけではなく、たんなるギミックのようだ。ここが弱点になっていて、暴走すると時々ふいに極太レーザーかなんかが発射されたら笑えるんだけどなぁ。ですとろいざこあー!!
台湾企業ブースで見かけたへんなPCケース。写真をクリックして拡大してもらえればわかるが、FDDスロットがネコだかビーバーだかよくわからん得体の知れない動物の口になっている。ただそれだけ。
POWER LEDとかを眼の部分に配置して使用中は目がチカチカ光ったり、鼻をリセットスイッチにしたりとか、もうちょっと工夫が欲しいよ。
メーカー不明。「3D JUMP」というロゴが見えるけど、これがメーカー名かな?
サウンドデバイス・セクションのブースでのデモンストレーション。左はカシオペアの向谷実が音楽ソフトの実演をやっているところ。右はDTMマガジンでも有名なインディーズバンドTwilight over the D-TrainのボーカリストBrotherNAO氏がローランドのオーディオプロセッサUA100の実演デモをやっている様子。
うーむ、ヤマハ、ローランド…この間のMIDI WORLD 98よりもだいぶ規模がでかいぞ。やっぱこうしたPCフェアなんかで新規ユーザーを開拓しないとDTM業界も苦しいからなんだろうな。もう、一時みたいにMIDI MIDIって騒ぎ立ててもらえる時代ではなくなっちゃったし、曲の再生クオリティさえ考えなければ3000円のサウンドカードでもとりあえずそれっぽくは鳴るし、みんなの目はもう「3D-CG」にいっちゃっているからねェ。
カシオペアのブース。A5サイズノート「Cassiopeia FIVA」が実際に触れるとあってなかなかの盛況ぶり。リブレットのように液晶パネルを右手でつかむような操作系を採用するが、ポインティングデバイスはなんとタッチパッド!!。んでもって、ボタンは本体左側にある。使うときには本体の両端を両手で支えるようにして持つことになる。メーカーの説明係の話ではアウトドアで立ったまま使えるように…ってことらしいが…賛否両論かも。
たしかにデスクトップPCなんかはマウス使っているときはキーボードは打たないし、両手を常にキーボードの上においておける普通のノートPCの方が特異な存在なのは分かるけど、ちょっとこれは…。
パネル右のポインティングデバイスの配置はいいとしても、問題はボタンだよなぁ。机の上において使うときにメインキーボードに触れずに押すのが難しい。机の上において使うとき、まさか本体下に手を入れて抱えながら使うというわけにもいかないだろうし。うーん。ボタンは手前とかでもよかったんじゃないかなぁ。
「リブレットと同じにできなかったのは権利的な問題ですか」と聞いたところ、「いや、そうではなく、最も使いやすい位置を検討した結果こうなった」と説明係は答える。
ちなみに、タッチパッドの使い心地は…うー。未にノート製品としては、これならばVAIOのPCG-C1の方が使い勝手はまだましかなぁ…ってかんじ。
このサイズで6.7"TFT液晶、800x600をやってきた冒険心溢れるいいマシンだが、ズバリ今は買わないで次モデルを待つってのが正解でしょう。
ズバリ65点。
IBMのウェラブルコンピュータのデモ。写真はそのモニタの体験セクション。私ものぞいてみた。320x240程度の低解像度のデスクトップ上にWindowsっぽい画面が描かれていた。感動。ちゃんと奥の景色も半透明で見えるので歩きながらでも使えるように工夫がなされているようだ。
いやー、このコンピュータ身に付けて運転中にレースゲームなんかやったら楽しそうだな(確実死!)。
ちなみに、将来的には800x600のカラーに進化する予定だそうだ。
バンダイのブースにいたタマゴッチキャラのぬいぐるみ。ただし、人が中に入っているわけではなく、ただの据え置き人形。動き回らないせいもあったとは思うが行き交う人に、悲しいまでにその存在を無視されていた。すごくでかいのに…。
うーむ、バンダイはタマゴッチの新作がまったくの不調で収益見込みの下方修正をしたそうだが、この人形の注目度の低さは端的に「タマゴッチ・ブームの終焉」を表していたのかも?
ソニーのブース。一応注目株はCCD内蔵のミニノート(あの大きさは絶対『ミニ』ではないと思うが…)「PCG-C1」なんだろうが、私はB5サイズのサブノートPCクラスで初めてXGA(1024x768)解像度の液晶パネルを採用した「PCG-505R」シリーズの方が興味深かった(写真左)。
幾度となくいろんなノートPCメーカーにサブノートPCへのXGAパネル採用を勧めてきた私だが、ことごとく「文字が小さすぎてみにくくなるので」といわれたものだ。実際は…汎用のパネルじゃなくなるので特注品になる→本体価格が高くなる→B5サブノートPCはA4ノートPCの下位に位置しないと製品ラインナップ上問題なので価格の逆点はあってはならない…とまぁこんなところなんだろうけど、これまで軽さと薄さの追求だけに夢中になってきた他のメーカーはきっとこの505Rを見てびっくりしたことだろう。「ノートPCでは後発の後発のソニーにまたしてやられた!」って、ね。
実際製品を見て見るとわかるが、見にくいことは全然ない。今年年末、あるいは来年以降、XGAパネル搭載のB5サブノートが続々出ることだろう。ゲラゲラ。A5ノートのXGA版は何処が一番のりかなぁ。ニヤニヤ。
で、実際に触れてみての感想だが…。VAIOオリジナルの感圧式のパッドとはいえ、使いにくい。いい加減みんな気づいてくれー。70点。L
右はソニーのハイエンドデジカメ「Cyber-shot Pro DSC-D700」。150万画素CCD、光学5倍ズーム、一眼レフっていうところに注目がいっているようだが、実際に触ってみて私は操作性がいいのが気に入った。それと一眼レフでありながら液晶モニタでのフレーミングも可能なのがいい。ビデオ出力もついているし、超ハイエンドクラスの製品なのにローエンドモデル的な遊び感覚の機能もある。不安材料はバッテリーだな。専用リチウムイオンバッテリーで連続2.5時間駆動ってことらしいが、液晶モニタOFF、フラッシュオフでのデータらしいので、実質1.5時間くらいなんじゃないだろうか。バッテリーは専用のものしか使えないみたいなので、そういう意味でやはりセミプロ向けの製品なのかな。値段は本体のみで235,000円。バッテリーと充電器セットは別売り。ちょっと一般ユーザー向きじゃないよなぁ。85点。
松下ブース。噂の「Let's note comm」の実機が展示されていた。ミニノートサイズ、薄型軽量、CCDカメラ内蔵というスペックとコンセプトからして、もろVAIOのPCG-C1と競合する。
基本スペックは「Let' note mini」で、筐体デザインの変更とCCDカメラ部分が追加された…というイメージ。
CCDカメラ部分は脱着が可能だが、外した状態でCCDカメラは使えない。日立のビデオカメラに「はなれワザ」とかいう、胃カメラみたいにケーブル接続されたカメラ部分を自由に動かせる製品があったが、あんな感じで使えるのかと思ったらどうやらダメらしい。なんだつまんない。
CCDを外した部分には携帯電話インタフェースユニットなルものが接続できるらしい。携帯電話を本体の横に合体させてちょっとおしゃれにモバイルを気取れるらしいが9600bps限界の現在の携帯電話にあまり興味がないのでパス。
問題の使い勝手だが、Let note伝統のトラックボールがついにコイツでは不採用となった。説明員の話では本体の薄さからこうなってしまったというが、それって「操作性」よりも「薄さ」をとったってこと? 70年代の電卓薄さ競争の再来だな。PCのなんたるかを完全に忘れてしまったか? ちなみに薄さを優先してしまったもう1つの弊害としてカードスロットが1基に減らされてしまった。ぐは。
タッチパッドは「本邦初のスクロール機能付きパッド」ということだが、所詮パッドなのでダメ。初代Let's noteのときのようにパッド面積が小さいので移動量の多いカーソル操作のときが不便。スティックやトラックボールのように突発的に無段変速的な移動が出来ないのでいまひとつ。カーソルワープ機能もあるが、これだけでこの問題が解決できているとは思わない。私的にはこのマシン60点。
まあ、価格次第でどうなるかわからないが、Let's note miniよりも高く設定されるだろうから…、売れないだろうなぁ。VAIO PCG-C1にそれほど魅力を感じない私でさえも、Let's note commよりはVAIOの方がいいと思っちゃうなぁ。なんだかんだいってPCG-C1は完成度が高いんだよ。
IOMEGAのブースにいた化け物。IOMEGAの新メディア「Clik!」の化身だと思うが詳細は不明。このClik!くん、ピースサイン出したりして不適な笑いを浮かべて余裕しゃくしゃくとしているが、実はIBMの「マイクロドライブ」とドンピシャで競合するといわれていて、その存亡すら危ぶまれている。
容量的にはマイクロドライブの方が10倍近くあり(Clik!=40MB,MicroDrive=340MB)、しかもマイクロドライブはすでに浸透しつつあるコンパクトフラッシュ'TYPE-U)と互換性もあることから、素人目からすると圧倒的にClik!が不利。もはやIOMEGAとしてはZIPドライブで見せたあの超低価格戦略をもう一回やるしかないって感じ。
まだ両者とも製品化されていないので「先に出した者勝ち」なのでまだ勝負は決まってはいない。がんばれClik!負けるなIOMEGA!
キャノンのブース。意外に注目度が低かった「PowerSHot Pro70」。待たずにすぐ触れた。一眼レフのような面持ちだが実は違う。ズーム機能は光学2.5倍ズームとソニーのCyberShotProの半分だがCCD性能は168万画素とこれを上回る。操作性はまあまあ。本体重量はCyberShotProよりも軽いがストロボはオプションなので外部ストロボを装着してしまうと一気に重くなる。フレーミングは写真のように開閉可能な標準搭載の液晶ファインダーで行うのがメインとなる。バッテリーはニッケル水素系のものらしいが、まだ、試作機の段階らしく具体的な寿命については不明のようだった。価格がCyberShotProよりもだいぶ安いので「1眼レフ」にこだわらなければよさそうなカメラだが、私のようなアマチュアには本体にストロボがないというのがちょっと魅力に欠ける。開閉、そして回転もしちゃう液晶モニタは結構面白いギミックなんだけどなぁ。私的には70点くらいかなぁ。
ソフトバンクのブース。K6本とOh!Xが並べられていた。この場で購入することもでき、購入されるたびに担当者がどれが何部売れたかを「正」の字を書きこんでチェックしていた。私がチラッと見た感じではK6本が結構票を伸ばしていたようだった…。
ラトックのブースで見かけたグッズ。ラトックではSCSIカードなどのPCカード製品を「REX」という商品ブランドで販売しているが、これはマスコットキャラクターらしい。REX→T-REX→ティラノサウルスっていうことみたいだけど…しかし、これってDOS/V magazineの表紙のマスコットキャラクターに酷似している。どっちが真似したんだ? 偶然?
今回のWorld PC EXPOはショップブースの規模も大きかった。T-ZONEやツートップ以外にツクモなんかも出店していたし、その他にも小規模なショップの出店もあったりして「見ごたえ」があった。
しかし、やはり強いのはTWO-TOP。激安グッズの抽選販売などがゲリラ的に突発に行われたりして、やはり集客性は抜群だった。
ちょっと笑えたのが、VIA Apollo Proチップセット搭載のマザーボード(メーカー名不明)の販売。ショップ側の
「この最新PentiumUマザーボード、オンボードでメモリ、サウンドチップ、VGAを搭載。これをなんと!13,000円で3名様にお譲りしまーす!」
という掛け声に集まりに集まった群衆の答えは「沈黙」。きょーび、440BXチップセットマザーボードが探せば同じくらいで見つかるのでその程度の価格ではちょっとお客さんの心を引きつけられなかったみたい(VIAのではじめのチップセットは使うにはちょっと勇気が要るし)。
この反応を予期できなかった店員はかなりまごついていたが、「ならばいくらならいいですか。オークション方式で行きましょう」というウマイ切り返しでやっとにぎやかになる。
群集から「千円」の声が飛び出すがしばらく沈黙。そのあと「5千円」の掛け声があってさらに長い沈黙。ここでやめとけばいいのにどこかのバカが「七千円」と声を張り上げる。かくして七千円で落札。
「それでは七千円にします。ほしい人手を挙げてー」
というものの3名しか挙がらず。恒例のじゃんけんによる争奪戦もなく平和的に希望者に販売され終幕。まぁ、ショップ側も今後こいつの仕入れ数は控えようかなーと思ったんじゃなかろうか。
私は5千円だったら手を挙げていたかもなー。
ちょっと的をはずしてしまった部分もあったようだが、とにかくTWO-TOPブースでの注目度ナンバーワンはこの独占販売契約を締結したというA-Trendとフリーウェイ共同開発というインテル440GXチップセット搭載のマザーボード「FW-6400GX」。
いちおうSlot1/Slot2兼用のマザーボードということで売り出されてはいるものの、みんなが注目していたのはそのベースクロック設定バリエーションの豊富さ。66/75/83.3/100/105/112/124/133/140/150MHzというオーバー100MHzのクロック設定がかなり豊富。実際に動くかどうかはまったくわからんけど。
補足しておくとFW-6400GXにはSlot1/2両スロット搭載のモデルとSlot1搭載のみのモデルの二つがある。前者はSCSIがオンボードとなっているようだ。
このほか、TWO-TOPブースで目立っていた商品としてはあのJTSのインド製HDD。4.3GBが16,500円で売っていた。
春日部に店を構えるハードプラザ・マウスというショップのブース。ソケット7マザーボードの定番AOpenのVIA MVP3チップセット搭載の「AX59Pro」が10,476円、豊富なベースクロック設定が可能なALi AladdinVチップセット搭載のASUSTeK P5Aが12,857円とかなり安かった。
私はここでDOMEXとかいうあまり耳慣れないメーカーのPCI Ultra SCSI I/Fカードを6,000円で購入。キャラベルのCD-R/Wに繋げて使っているがまともに使えている。
6.5GBのハードディスク(メーカー:Quantum,Seagate?)も21,000円で売っていたのでかなり欲しかったのだが金がなくて買えず。
結構すっ飛ばして見て回ったのだが、さすがに規模がでかいだけあって丸一日かかってしまった。ふう、疲れた。
10/3 TOMB RAIDER3の話
そういえばEXPOにTOMBRADIER3が展示してあった。たしかCreativeのブースだったと思う。私が見たステージは、なんだかバイオハザード2みたいな暗ーい警察署が舞台だった。敵の動きが「2」のときと似た感じでちょっとバカっぽかったな。「1」の敵の動きはよかったんだけどなぁ。(以下の画像はTOMBRAIDER3のホームページからの引用です)
ところで、http://www.tombraider.com/larasworld/downloads/lara.mpgにTOMBRAIDERの主人公レイラ・クロフォード主演の車のコマーシャル映像がある。どうもフランス語をしゃべっているようだ。最後のシーンで「モテモテ」という言葉が聞き取れるが、あの状況をフランス語でも「モテモテ」というのか? モテモテってフランス語なんじゃろか?
携帯電話に貼りつけるグッズをPCのエンブレムに流用した話を98年5月6日にしたが、これの別バージョンをソフマップで発見した。ただそれだけ。
他にもあるのかな。
10/15 モテモテの話
TOMBRAIDERの車CMムービーの最後の「モテモテ!」という台詞はフランス語で
"montez, montez!" (乗って乗って!)
という意味だそうだ。T.Tomizaki氏からの情報でした。
10/16 プレゼンテーションツール・トレードフェア'98の話
東京ビッグサイトで行われたプレゼンテーションツール・トレードフェア'98に行ってきた。まぁ、ほとんど(液晶)プロジェクタ装置の見本市みたいなものだ。いちおう「プレゼンテーションツール」というタイトルがついているフェアなのでマイクロソフトなんかがパワーポイントなどをデモしていたが、来客の関心は薄い。来ている人はみんなプロジェクタを見に来ているのだ。
なんといってもこのフェアの目玉は現行機種の比較投影展示が行われるというところ。プロジェクタはその設置面積を広く占有するという性格上、デモンストレーションされる機会が少ない。そして他機種ましてや他メーカー製品との比較のチャンスなんてほとんどないに等しい。そういうわけで、このフェアの一番の見所なのだ。
会場につくなりまず行ったのが、その比較展示会場。中はほぼ完全な暗室になっていて、解像度別に分類されて横並びにされたプロジェクタ達が一斉に100インチスクリーンに向けて同じ画像を同じタイミングで投影している。投影されている内容はビジネスソフトの画面、CGの画面、ビデオ映像(実写動画)などだ。参考映像として隅に17インチクラスのモニタが設置されていてスクリーンと同じ内容のものが映っている。来場者は各機種の映り具合を納得行くまで比較できるというわけだ。
去年はXGA(1024x768)解像度で600ANSIルーメンクラス前後が主流だった。今年は解像度こそXGAのままだが、輝度は2倍の1200ASNIルーメンクラスが多くなっていた。S-XGA(1280x1024)クラスは比較投影会場にあったのはAPTIの1機種だけ。
今回の比較展示の変わりだねとしては同じプロジェクタで材質の異なるスクリーンへの投影展示をやっていたところかな。まぁ、パールビーズ系が明るさ、色再現性が一番平均的でいいですよ、というこれまでの定説をそのまま示しているだけのものだったが。
さて、比較展示会場にはいって、まず、機種名が書かれたプレートを見ないでスクリーンの画だけを見てお気に入りを探してみることに。ちなみにSVGA(800x600)クラスはもはや眼中にないのですっとばし。XGAクラスのものだけをチェックする。
まず、PC画面できれいだったのはサンヨーのLP-XG1500A(S)。機種名を確認していなくても他よりも若干明るいのが分かる。コントラストはおもに白と黒の比率で表されるので白がものすごく明るいか、あるいは黒がものすごくくらいかで決まってくる。コントラストが上がるとビジネスソフトならば小さい文字の視認性がアップするし、CGならば鮮烈な印象で見える。プロジェクタのような投影方式のディスプレイ装置の場合、黒の沈み込みの度合いというのは結局外界からの光に左右されてしまうので、コントラストを稼ぐには輝度を上げるしかない。
LP-XG1500はそういう意味ではやはり他機種を一歩抜きん出ている。去年モデルのLP-XG70の比較投影では、画質調整のパラメータの「コントラスト」を目一杯に上げていたせいで「白飛び間近」のひどい画を写していたが今年はそういうバカはやっていなかったようだ。
ビデオ映像では三菱のLVP-X200と東芝のTLP711J、そしてサンヨーのLP-XG1500A(S)がまともだった。
ビデオ映像での見るべきポイントは二つ。
1つは解像度について。ビデオ映像のような低解像度の画像をXGA解像度に写す場合には、画像のデジタル拡大処理が必要になってくる。単純な線形補間を行うと見るも見られぬひどいジャギジャギーな絵になってしまうので、各社独自の画像拡大技術を開発してこの処理を行っているのだ。一番多いのは周囲の画素情報をもとにメディアン補間する方式だが、これだけではだめな場合もある。まぁ、そういうわけで、フレーム相関処理を行ったり、ラスター間相関処理を行ったりと、ほとんどビデオデッキの高画質化技術と似たようなことをやって各社高画質化に努めているのだ。
2つめは色再現性。最近の普通のテレビではあまり「こっちのテレビの色とあっちのテレビの色がおかしい」というようなことはなくなってきたがプロジェクタでは同じ画を映してもごく当たり前に機種間で色の相違が生まれる。なぜか。それは機種によって「目指しているところが違う」ため。PC画像の投影をメインとした機種では色のチューニングをPC画像向けに調整してあるのだ。色温度を高めにしてある…といえばわかるだろうか。白は青白くなっていたりするのがそういった機種の特徴だ。一方ビデオ画像の投影を真剣に取り組んでいるモデルでは入力映像の種類を察知して色調を切りかえる。こうした機種ではテレビの画に近い色を出してくれるのだ。
今回私が気に入った三機種はいずれも家電メーカーの製品。これは偶然ではないだろう。エプソンは今年も色調も画質もイマイチ。NECは去年モデルのViewLightの方がよかった気がする。まぁ、投影展示会場では各メーカーの担当者が、製品のコンセプトを分かりやすくするためにやや極端な調整状態にして投影してくるので、そのマシンのデフォルト設定の画とは違うものになってしまっている場合も多い。最終的な判断は自分でいじって見てみるしかないのだ。
続いて各メーカーのブースに訪れる。
三菱のブース。展示のメインはLVP-X200。新モデルで変わったのは、輝度アップのほか、ファンの音の静粛性アップと筐体デザインなど。
PCカードドライブは前モデルに引き続いての搭載となる。LVP-X200ではこの機能をより発展させてJPGやBMPといった一般的な画像フォーマットのほかに、FUJIのFinePixシリーズなどのデジカメ画像が記録されたスマートメディアなどがダイレクトに取り扱えるようになったらしい(もちろんPCカードアダプタ経由での話)。
あと気に入ったのはPC画像とビデオ画像を左右ならべて投影できるという機能。前モデルLVP-X100では子画面機能があったが今回は完全に独立したに画面を投影できるようになったのだ。これは他機種にはまだない機能だ。
LVP-X200ではビデオ画像は色差入力対応になったか?と期待していたのだが残念ながらNO! 未対応。せっかくきれいなビデオエンジン積んでいるのにもったいないなぁ。
APTiのブース。今回のフェアでは(ビクターが不参加だったので)唯一のS-XGAリアル対応機だったのがこのAP-1500SX。
200万以下の価格帯ではビクターのDLA-G10以来の「S-XGAリアル対応の反射型液晶プロジェクタ」なのに注目度は低かった。うーん、メーカーブランドがマイナーだからか?
ボディサイズは大きい。重さは13kgを超える。モバイルではなく据え置き用途専門といった感じ。まぁプロジェクタとは普通そういうものだから私はきにしない。
さて、スペック的にビクターのDLA-G10と似ているので、絶対比較されてしまうことだろう。では、ここでも間単に両者の違いをまとめておこう。
まず、解像度だがAP-1500SXはS-XGAリアル対応のほか、U-XGA(1600x1200)のコンプレッション表示に対応している点が違う。DLA-G10は最大対応解像度はパネル解像度である1280x1024どまりだ。これは大きなアドバンテージとなるだろう。
輝度。DLA-G10が10000ANSIルーメンなのに対してAP-1500SXは1.5倍の1500ANSIルーメン。DLA-G10の光源はキセノン系、AP-1500SXの光源はメタルハライド系、発色性と寿命はどちらがいいとは言えないが微妙に異なってくるはずだ。今回はDLA-G10との比較投影は見られなかったので画質の違いについてはノーコメント。
AP-1500SXにはRモデルというのが別に設けられている。これは80万円も高いのだが、何が違うかというと「レンズ」。単焦点レンズが装備されているのだ。こちらのモデルは1.7m程度の投射距離で100インチ投影が可能だという。3.4mで200インチ投影が可能かどうかは不明。80万円の差に価値が見出せるかは買う人の好みと財布の中身次第といったところ。
ディスアドバンテージは何処にもないのかというと…うーん、気になる点はある。まず、今回の比較投影セクションでも、自社ブースでもビデオ映像をまったく投影してくれないところだ。つまり、相当ビデオ映像には自信がないとおもわれる。説明員に聞いたところによれば、
「現在、ビデオ入力の映像を拡大表示できるチップを搭載したデモ機がなくて…。出荷時の製品ではもちろんできますよ。今のデモ機では汚くてとてもお見せできないんですよ。」
とのこと。これはかなり不安。ビデオ入力端子はS端子とコンポジットのみだし、あまりビデオ映像の再現性は期待しないほうがいいだろう。また、もし、現在、拡大処理チップの開発が難航しているのであればXGA、SVGAといった低解像度の表示品質も期待できなそうだ。
NEC-HEブース。NECは従来の液晶プロジェクタシリーズViewLightの正当発展系であるVL-1035と、新開発のDMDプロジェクタVL-MB1000が注目商品。
VL-1035は輝度が1300ANSIルーメンに高められた以外は基本的に前モデルVL-1000と変わりはなし。
デジタルレベルの台形歪み補正機能が新しくついたようだが、所詮デジタルなのでそれなりの性能といったところ。レンズシフトを持ったマシンには到底かなわない。まあそれでもこの機能に関しては三菱のLVPシリーズよりはまともだったといっておこう。
このほか、大きく変わったといえば使用ランプの種類。メタルハライド系から水銀系に変更されている。輝度アップは光源が変わったという点と使用している液晶パネルが変わったことに起因している(これについては後述)。なお、液晶パネルは前モデルと同じもので、ランプだけ水銀系にしたVL-1030も登場している。こちらはVL-1035よりも30万円安い。VL-1035と1030とで迷ったときは30万で300ANSIルーメンを買うか?という選択にいきつくことになる。
どちらかといえばNECブースの目玉はこの価格帯では初のDMDプロジェクタのVL-MB1000ということになる。
DMDプロジェクタとはDMD素子を使ったもので液晶方式とは原理がやや異なる。DMDとはDigital Mirror Deviceのことでナノマシン技術を使った素子だ。グレースケールをデジタル制御された鏡面反射率で表現することから、いまだ数少ないフルデジタルプロセスのディスプレイデバイスとして注目されている(最終的な表示プロセスまでアナログ次元が介在しない)。このことから、この方式のプロジェクタはDLP(Digital Light Processing)方式と呼ばれている。
さて、DLP方式の画を見るのはPLUSのUP-1100以来だが、このときは原色系の色にかなり細かいちらつきが見えたのが印象的だった。果たしてVL-MB1000の画は…?
うーむ、やはり、同じようなちらつきが見えるではないか。たしかにDMD方式の特徴であるドット境界が目立たないきれいな表示なのだが、原色部分、色境界部分に細かいちらつきが見えるのだ。NECの説明員にこのことを指摘すると、「入力映像の位相がうまくあっていないのかもしれません」と切り返してきたが、どうもなっとくがいかない。
DMDプロジェクタは1チップのDMD素子で構成するタイプと3チップで構成するタイプがある。前者は高速回転するロータリーカラーフィルタと組み合わせてR、G、Bの三原色を表現する。後者はR、G、Bのそれぞれの光信号に対応させたDMDを用意して液晶方式と同じく最終的にはプリズム合成した画を投影する方式だ。
NECブースを離れて、DMDプロジェクタを発売していない某メーカーの技術者にこのことを聞いて見ると、やはりあのちらつきは1チップ方式の独特なものだ、という。1チップ方式では瞬間、瞬間に出ている色はカラーフィルターの回転に同期したRのみ、Gのみ、Bのみの映像になるので、結果的に最終的な色の合成(というか認識)は光学的でなく、人間の脳で生理的に行われることになるのだ。つまり、極端な話、超高速シャッターのカメラでVL-MB1000の映像を撮ると青プレーンの画、緑プレーンの画、赤プレーンの画が次々に撮影されるということになる。この切り替わりがものすごく高速なので合成されて見える…ということなのだ。どうも、このノイズはそういう生理的な合成の破綻部分ということなのだろうか。つまり見る人によっては見えない場合もあるのかもしれない。私にははっきり見えるので私的には1チップDMD方式のプロジェクタは「イマイチ」である。
ちなみに3チップDMD方式の製品は現在もあるにはある。大手メーカーで3チップDMD方式でリアルXGA解像度の製品としては、NEC-HEから出ているXL-6500J、ELECTROHOME(日商エレクトロニクス販売)のVistaGRAPHXシリーズなどが挙げられる。DMD素子が高価なため(XGAならばなおさら)、本体価格はどれも1500万円以上と、とてつもなく高い。3チップDMD方式の製品が現在のプロジェクタの標準的な価格帯に落ちてくるまではもうしばらくかかるだろう。
東芝のブース。TLP-711Jは去年モデルのTLP-511Jを単純に輝度アップしたもののようにみえるが、細かいところに仕様改良がみられる。
まず、TLPシリーズの最大の特徴は本体上部に突き出た書画カメラ部分だが、TLP-511Jが48万画素だったのに対してTLP-711Jでは81万画素になった。この書画カメラ、一部では非常にウケがいいらしい。カメラ部分を人に向ければビデオカメラのようにしても使える。あまり意味はないが。
輝度が1350ANSIルーメンになったのと、対応解像度がU-XGAまでのコンプレッション表示が出来るようになったところなどが目立った拡張点だが、当日、カタログにさえ記載されていない、ひそかな新機能を発見した。それは写真右にも示してあるが、色差入力端子だ。ビデオ画像の表示にも力が注がれたようで低解像度の動画の高解像度コンバージョンの際に発生するちらつきを押さえる機構が組みこまれたとのこと。とにかく、色差入力端子の装備はめでたい。TLP511時代からビデオ画像はかなりきれいだったのでこの端子を使った映像の品質にも期待が持てる。「デモ可能な著作権フリーのDVDソースが見つからなかったので残念ながらこの端子の性能がお見せできないんですよ。」と説明員が残念がっていたが、私も残念だった。
「プロジェクタ販売実績ナンバーワン」を主張するエプソンのブース。
フラグシップモデルはELP-7300だ。
エプソンは液晶プロジェクタで使用する液晶パネルの製造元であるため、新世代のプロジェクタを他社に先駆けて投入してこられるアドバンテージがある。旧モデルELP-7000も国内初のXGAリアル対応のプロジェクタだった。
しかし、「一番のり」だけあって性能的には荒削りでイマイチなところも多いのだ。とくにELP-7000は低解像度の拡大処理が汚かった。VGA、SVGAの画像は拡大処理のためにノイジーな画になってしまう。メッシュ画像などを表示すると画面がモアレだらけになってしまうほど。
動画に対する反応速度もボロボロで、動きの激しい動画だと偶数ラインと奇数ラインがずれて見えたりと散々だった。さらに、ビデオ画像への対応もいまひとつで、画面一杯にビデオ映像を表示できないという欠点もあったりして、去年の比較展示では、「一機種だけビデオ画像の表示が小さくなってしまうマシン」として悪い意味で目立ってしまっていた。
ELP-7000は「純粋にXGAのPCの静止画像だけを映す」というマシンだったのだ。
ELP-7300では、これらの点はだいぶ改善された模様。ブースではゲーム機の映像から動画、PC画像などありとあらゆる種類の映像を投影して「だいぶよくなった」ことをアピールしていたようだ。
個人的にはやはりまだ反応速度がいまひとつ。ビデオ画像は他メーカーとくらべるとチューニングがまだイマイチ。
これまたカタログにも載っていない強化点を発見。それは東芝のTLP711J同様、色差入力をサポートしたというところ(写真左)。あのビデオ映像の再現性ではたぶん色差入力したところで、大した画は見られそうにないが、それでもAV対応に意欲的な姿勢が垣間見られて頼もしい。ここでも、「フリーのDVDコンテンツなどが見つけられなかったためにこの端子を使った投影はお見せできないんです」といわれてしまった。
ところで、東芝のTLP711Jの色差入力はRCAピン端子だがELP-7300のはBNC端子である。「そのBNC端子って、PCのRGB入力のヤツと勘違いしていない?」と思った人もいると思うが、確かにその読みは半分正しい。このBNC端子はPCのRGB入力端子兼用なのだ。メーカー側の説明では排他的に入力されたソース信号を自動認識する、とのことだった。つまり、色差入力をしているときはPCの入力はDSUB15ピンでしか入れられないことになるが、まぁこれは大した問題ではない。
ちなみに、「なぜこんなおいしい機能がカタログ掲載されていないの?」との問いに「さあ?」との答え。やはり広告側の立場としては「PCを使ったプレゼンテーションに」という売り方をしたいみたいだ。
写真右はELP-5500のスケルトンモデル。とはいってもデモ専用バージョンで市販はされない。中がどんな構造になっているのかがよく分かる。裏返すと裏もスケルトンで、RGB三色の光がボディから漏れていた。この漏れている三色光の中央部分で最終的な3原色をプリズム合成しているんだろう。
サンヨーブースはなぜかLP-XG1500はなく、SVGAモバイルモデルのLP-SG10の展示のみ。残念。
そういえば今年はシャープが不参加だったな。たしかXGAクラスはシャープは出遅れてるんだよね。だからかな…。
全ブースを回っての総括。
冒頭でも述べたように「全部のXGA製品が1200ANSIルーメン以上になった」というところが今年の製品の最大のトピックだったと思う。そして私的には「やっと何処のメーカーもビデオ映像に真剣に取り組んできたなー」というのが感想。PC対応のプロジェクターだからって高解像度だけ映せればいいってもんじゃない。ディスプレイ装置のひとつならば、いろんな映像ソースを最高の画質と色再現で見せて欲しいし、なにしろ、価格が高いんだから、それくらいやってくれよってのがコンシューマやオーナーの実直な願いだ。特にDVDプレイヤーなんか出している家電メーカーは、もう色差入力は当たり前のように付けてこないとだめだろう。
そうそう、今回のフェアで聞いたこぼれ話を紹介しよう。
今年のモデルはどれもみんな1200ANSIルーメンの輝度を持っているが、これはどうして実現できたのか?
これはどのメーカーも液晶パネルのドット単位にマイクロレンズとよばれる極小サイズのレンズを組み合わせたMLA(Micro Lens Array)付きの液晶パネルを採用しているからだ。
液晶プロジェクタでは光を液晶パネルに透過させて像を作るがその際、透過出来ない光というものが存在する。それは映像の輝度成分になれないどころか、パネル面にぶち当たり熱となってパネルを発熱させる。具体的には画素周辺の境界基板などにあたっているらしい(右図でいうところの茶色い部分。図はELP-7300のカタログより引用)。ここで光を効率よく透過させるために生まれたのがこの機構というわけ。
で、こぞって各メーカーこの液晶パネルを自社製品に組みこんだことでみんななかよく1000ANSIルーメンの壁を超えられたというわけだ。
このパネルを作っているのはやはり、「一番乗り」のエプソン。NECのViewLightはエプソンのパネルを使っているようだ。
ほぼ同時期にソニーもこのタイプのパネルの製造に成功したらしい。こちらは東芝のTLP711Jに採用されているらしい。
いずれも未確認情報だが、このあたりの情報を踏まえて画を見て見ると意外な共通点が見えて来たりして面白いかもしれない。なお、現在MLA液晶パネルの製造技術を持っているのはエプソンとソニーだけだ、とのこと。
ちなみにパネルが違うと出てくる画も微妙に異なる。傾向としてはエプソンパネルを使った製品はドット境界が比較的はっきりした画になりやすいようだ。これがPC画像投影向きといわれている所以だろうか。ソニー製パネルはドット境界が柔らかく出るようだ。ちなみに反射型液晶方式やDLP方式でもドット境界は薄くでる。どういう画が好みかはやはり見る人それぞれだ。
来年は、プロジェクタはどう進化するのかな。輝度アップ化か、高解像度化か…。それにしてもPDPが100インチを超える時代はいつくるのだろうか。
今年の初夏から秋にかけて各ビデオチップメーカーから新しい3Dグラフィックチップがリリースされたが、その採用製品をまとめて使う機会を得られたのでお決まりのベンチマークテストを実行してみた。
結果はこんな感じ。
VGGとはDOS/V magazine 11/1号 p.256で紹介している、3Dゲームの実効パフォーマンスで性能を測定するベンチマーク。
テストマシン環境 |
|||||||||||
CPU:K6-2/350(ただし110x3.5=385MHz駆動) |
|||||||||||
M/B:ASUSTek P5A |
|||||||||||
MEMORY:東芝製CL=2 SDRAM DIMM 64MB |
|||||||||||
SOUND:SoundBlaster AWE32 |
|||||||||||
i740=ELITEGROUP COMPUTING SYSTEMS AGP CARD I740 |
|||||||||||
Voodoo2=Diamond Monster3DU |
|||||||||||
Banshee-AGP=IODATA GA-VDB16 |
|||||||||||
RIVA TNT=Canopus SPECTRA3200 |
|||||||||||
Banshee-PCI=MELCO WGP-FX16 |
・VGG |
RLR-L |
RLR-F |
RLR-ND |
TRK-GL |
FSKN |
INCMNG |
Q2-GL |
Q2-SFT |
UR-GL |
UR-SFT |
TOTAL |
Banshee(AGP) |
29.93 |
42.64 |
238.25 |
86.1 |
57.88 |
41.52 |
28.1 |
13.7 |
31.60 |
10.33 |
580.05 |
Banshee+Voodoo2 |
30.17 |
41.07 |
233.47 |
80.1 |
58.29 |
43.16 |
58.7 |
13.7 |
29.57 |
10.33 |
598.56 |
i740+Voodoo2 |
30.17 |
41.07 |
233.47 |
80.1 |
58.29 |
43.16 |
58.7 |
14.2 |
29.57 |
10.28 |
599.01 |
i740 |
26.50 |
41.43 |
240.49 |
36.7 |
40.04 |
35.82 |
31.2 |
14.2 |
15.15 |
10.28 |
491.81 |
Millennium G200 |
29.38 |
37.00 |
198.49 |
43.8 |
55.85 |
40.30 |
30.6 |
13.2 |
17.84 |
8.26 |
474.72 |
RevolutionIV |
30.68 |
38.54 |
223.34 |
39.2 |
54.07 |
43.98 |
21.6 |
14.7 |
10.09 |
10.09 |
486.29 |
RIVA TNT |
30.02 |
41.33 |
238.42 |
63.2 |
57.54 |
44.75 |
38.5 |
14.2 |
17.96 |
10.19 |
556.11 |
Banshee(PCI) |
30.36 |
43.14 |
240.1 |
81.2 |
58.17 |
42.35 |
38.0 |
14.1 |
27.38 |
9.96 |
584.76 |
・WinBench98 |
BGWM98 |
HEGWM98 |
|||||||||
Banshee(AGP) |
155 |
175 |
|||||||||
i740 |
155 |
161 |
|||||||||
Millennium G200 |
174 |
191 |
|||||||||
RevolutionIV |
171 |
227 |
|||||||||
RIVA TNT |
179 |
222 |
|||||||||
Banshee(PCI) |
177 |
177 |
|||||||||
・FinalReality |
2Dtests |
3Dtests |
BTR |
OVERALL |
|||||||
Banshee(AGP) |
2.45 |
3.19 |
2.11 |
2.80 |
|||||||
Banshee+Voodoo2 |
2.45 |
3.12 |
2.37 |
2.81 |
|||||||
i740+Voodoo2 |
2.35 |
3.06 |
1.66 |
2.64 |
|||||||
i740 |
2.40 |
3.14 |
1.63 |
2.69 |
|||||||
Millennium G200 |
2.45 |
3.22 |
1.05 |
2.66 |
|||||||
RevolutionIV |
2.54 |
3.15 |
3.26 |
2.98 |
|||||||
RIVA TNT |
2.43 |
3.63 |
2.06 |
3.03 |
|||||||
Banshee(PCI) |
2.45 |
2.95 |
1.26 |
2.55 |
VGGの結果
WinBench98のGraphics WinMarkの結果
VGGとFinalRealityは3D性能の指標、WinBench98は2D性能すなわちウィンドウアクセラレータとしての性能指標を表すとみてよい。
さて、結果を見て気づくのは…。以前だと結構ビデオカードによっては性能差があったものだが、今年の製品はみんなどれも性能が横並びだということか。
結果表からあえて考察するならば、RevolutionWとRIVA TNT、MillenniumG200は2Dが高速だということ。3D性能はVoodoo2にはやや及ばないものの、Bansheeがなかなかの健闘振りを見せている(さすがはVoodoo2と同一コアというだけある)。結局、トータルでみてみると今年の一番はRIVA TNTということになるのだろうが、しかし3DゲームAPIの大御所「3Dfx Glide」に対応しているという意味では、ゲーマーあるいはホビーユース重視のオールラウンドPCユーザーにとってはBansheeが一番の選択肢になるんじゃないだろうか。
この冬、ATI RAGE128、そして3DLabs PERMEDIA3の発表が予定されているが、こちらもちょっと楽しみだ。
「あれ?S3のSavage3Dがはいっていないのはなぜ」と思っ人もいるかも。まぁ、これは御愛嬌。正直、眼中になかったということで…。
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