6/1 タイタニックの話

 タイタニックといっても映画じゃなくてゲームの方。

 アドベンチャーゲーム版の「タイタニック」はCyberFlixというソフトハウスの作品。日本語版はピピンで行き詰まってやることがなくなったBDEがローカライズを担当しており、現在発売中だ。

 DOS/V magazineからショートレビューを依頼されてプレイしたわけなのだが、うーむ、良く出来ているんだか出来ていないんだが悩める一作だった。

1clscbnb.jpg (20261 バイト) ゲーム自体とは同名の映画とはまったく無関係で、「ごーわごんなー」と叫ぶ二枚目の馬鹿造も出てこない。プレイヤーが扮する主人公は英国のスパイで、同じくタイタニック号に乗り込んでいるドイツのスパイとの諜報合戦に勝利するのがゲームの目的だ。タイムリミットはタイタニック号の沈没まで。…とまぁ、なかなかスリリングな舞台設定である。

 ゲームシステムはリバーヒルソフトの「黄金の羅針盤」に酷似していて、船内をうろつきまわって登場人物と会話したり、アイテムを発見したりするとシナリオが進行していくパターンだ。ただし、「タイタニック」の場合はプレイヤーの会話の進め方や行動によってシナリオが微妙に変化していってしまい、しかも一度変化すると元に戻れないので一本筋の和製アドベンチャーばかりやっている日本人にとってはかなり戸惑う。何のヒントもなしに初めてプレイしてハッピーエンドが拝める人はまずいまい。

 さて、ハッピーエンドは、とある重要なアイテムをすべて発見してから生還すると見ることができるのだが、このハッピーエンドが実に腑に落ちないものなのである。

georgia.jpg (24628 バイト) タイタニックが沈み始めてきた終盤、偶然乗り合わせていた主人公の昔の恋人ジョージア(写真)がドイツの大佐に毒を飲まされてしまい、解毒剤と重要アイテムである絵画しようと取り引きを迫られる。取り引きしてしまったら最後、重要アイテムを失ったことになりバッドエンドなのだ。ハッピーエンドのためにはジョージアを見殺しにする必要があるわけだ。

 同じく終盤、富豪が、召し使いとの間に不倫の末出来た子供を取り上げてしまい、これを取り替えして欲しいとその召し使いから頼まれる。取り返してきた場合、プレイヤーが絵画を持っていない時はお礼にその絵画がもらえるのだが、すべてのアイテムをプレイヤーが持っている時にはこの依頼の報酬は何も無いし、依頼自体を無視してもまったくエンディングに支障がない。

 この他、終盤ではいろんな人が困っているのだが、これを全部無視してもハッピーエンドなのだ。

 また、ひどいのは中盤に発生するドイツ青年殺人事件の犯人が明かされないこと。まぁ、犯人は見え見えなんだけれど明確な解答は得られないまま物語は終わってしまう。

 ドイツ大佐の部屋に仕掛けられた爆弾は発見しなくても解体しなくても問題なし。

 まぁ、洋ゲーだから…と納得できないわけでもないんだが…。

 ちなみにハッピーエンドも実に淡白なものである。

 うーん、違った意味で一度プレイして欲しいゲームではある。

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6/7 デカ足の話

 ここのところホームページが更新できなかったのは理由がある。メインマシンが使えなかったからなのだ。

 いきさつはこう。

 現在のメインマシンであるPentiumPro(200MHz)デュアルのWindowsNTマシンのHDDが不足してきたのでHDDの増設(交換?)を行うことにきめた。VisualStudioなどをフルインストールする予定もあるのでかなり大容量の奴を…ということで買ってきたのはQuantumの5.25"サイズのHDD、BigFoot TX12。容量は型番から分かる通り12GBの製品だ。大宮のソフマップで46,900円だった。アキハバラだともう1000円くらい安いかもしれないが、交通費を考えるとどっこいなので大宮で買ってしまった。

 BigFootは速度的にはそれほど速くはない容量重視のドライブだ。ドライブサイズが5.25"ということで1枚の円盤も大きい。この物理的ハンデによりシーク速度も3.5"ドライブには負けてはいる。ただ速くはないといってもそれは最新のハイエンド・ドライブと比べた場合のことで、際立って遅いということはない。スペックを挙げておくと

容量=12GB/シーク速度=12ms/回転数=4000rpm/インターフェース=Ultra-ATA/キャッシュ容量=128kB

というところ。

 しかし、12GBのドライブが4万円台で買えるとは凄い時代になったものよ。はじめて買ったHDDはX68000に繋いだITECの40MBのSASIドライブだったが、あれは40MBで6〜7万円した。わずか8年前のことだが、容量が300倍になって価格が半分近いという今の時代は当時想像できなかったなぁ。

 …としみじみ思いながら接続して起動すると、めでたく認識。容量も12GBとして認識してくれた。95〜96年くらいまでに製造されたちょっと古目のマザーボードだと容量の大きいHDDが認識できないことがある。具体的にはそのマザーボードのBIOSが拡張INT 13H機能を持っているかどうかによって可否が決定されるのだが、うちのP6デュアルマザーTYANS1668は大丈夫だった。ちなみに対応していないマザーボードだとまったく認識できなかったり、8.4GBまでの容量しか使えなかったりする。このあたりの仕組みについてはDOS/V magazine 98年1月15日号が詳しいので興味のある人はそちらをどうぞ。

 さて、認識されたあとはフォーマット…ということになるのだが、すでにシステムの入っていた3.0GBのHDDの内容をそのままBigFootに移したかったので、フォーマットはせずに、POWERQUESTDriveImageを使ってHDDの内容を物理的に丸ごとコピーすることにした。コピー先ドライブの方が容量が大きいわけだが、このあたりはDriveImageがうまく処理してくれる。

 コピーは時間がかかったものの無事完了。いざ起動…。起動の途中で青画面が出てハングアップした。ガク。

 何度やっても同じ。おかしいなぁとおもってEPoXのマザーボードP55-VP3のBIOSに入ってるE-IDEドライブの「LOW LEVELフォーマット」を実施して不良セクタをチェックしてみると…ズカズカと不良セクタが出てきた。C=0,H=0,S=0からべらぼうな数出ているのでコリャ駄目だってことで、丸二日つぶしたあとに、結局、交換してもらいに行く。ここんとこ、買うもの買うもの初期不良でまいっちゃうよなぁ。

 交換してもらったドライブをLOW LEVELフォーマットしたら不良セクタはゼロ。結局あのドライブが悪かったのだ。まったく不運というのは続くものだ。

 で、今度はDriveImageでコピーしてもうまくいったのだが12GBのうち前半3GBにコピーされただけでパーティションが分かれてしまっていることに気づく。同じくPOWERQUESTのPartitionMagicを使って12GBへ伸張しようとすると「してもいいけど起動しなくなるよ」という不穏なメッセージが出てしまい、無理矢理やると途中で「Too Many Clusters」という謎のエラーが出て止まってしまう。

 結局友人のWachoman君のアイディアである

1)BigFootTXを12GBでNTFSでフォーマット

2)Windows NTをBigFootにインスール。

3)まったく別のHDDにあらかじめインストールしておいたWindows NTを起動する。BigFootとマイシステムが入っているHDDはドライブD,Eになるようにあらかじめ接続しておく。

4)この状態でマイシステム(ドライブD)のHDD内容をBigFoot(ドライブE)へ上書きコピー

という半ば強引な方法をとることにした。とりあえず動いているのだが、SoundForgeのような、起動時にいちいちインストール環境をチェックしに行くアプリケーションは「強引にコピーされた」ことに気づいてしまい、「再インストールしろ」とせがんでくる。また、ファイルコピーで全ファイルを転送しているのでコピーされたファイルの日付がコピー時点のものになってしまい、日付などでバージョンチェックをしているインストーラ/アンインストーラなどがまともに動かなくなってしまった。これ以外の問題はないし、重要なデータは全部そのままなので、とりあえず、だましだまし使っている。使い込むうちにいずれ安定するかな。

 そういえば、この環境以降作業のあと、どういうわけか、NTの起動時の

「ログインするには[ALT]+[CTRL]+[DEL]を押してください」

というダイアログの文字フォントがでかくなってしまった。画面モードやシステムフォントを変えて再起動したりしても駄目。直らず。これってどうやって直したらいいんだろう?

 ところで、このマシン、作った時はフルSCSI構成だったんだけど、結局IDEが入り込んできてしまったなぁ。さすがに今の資金力では8GBオーバーのSCSIドライブは買えない…。

6/20 サウンドカードが動かない話

 私のメインマシンであるWindowsNTマシンにはCardDPlusという、ISAバスのハードディスクレコーディング向けのサウンドカードがささっている。こいつは「音楽録音用」というだけあってノイズ対策はばっちりで音質はなかなかのものなのだが、FM音源もないしGM音源相当のウェーブテーブル音源も無い。最近サウンドカードが安くなってきたし、音楽データを盛り込んだWebコンテンツもまじめに作りたくなったので、6000円弱で売っていた「ENSONIQ AUDIO PCI」を買ってきて搭載してみたのだが…。

 どうもうまく動かない…。

 どうも原因はWindowsNT側にありそうだ。

 AUDIO PCIはPnP対応なので当然のごとくリソースをある程度自動的に取得してしまう。そうなると、これまでささっていたボード類のリソース配置も変ってしまい、PnPにまともに対応していないWindowsNTはこの変化に対応できずに挙動不審になる…。原因はこんなところか。

 BIOSの設定によってはリソースの配置をある程度制御できるが、完璧ではないし、結局まともに動かすことはできなかった。

 WindowsNTはよく「ハードウェア構成の変化に弱い」といわれるが、これを身を持って体験してしまった。

 とほほ。

 PnPに完全対応したWindows NT 5.0に期待か。

6/22 あのまりあの話

 あのまりあ氏(Nifty-Serve:GFG03504)がいつのまにか新曲を出していた。Nifty-ServeのFMIDIORGに上がっていたんだが、新曲って一年ぶりじゃないかなぁ。

 曲名は「A Feast」。なんとなくトロピカルで、メディテラニアンで、それでいてアンデスっぽい情緒を持った不思議な曲。前作の「A song for the lost one」と違ってSC88/VL対応なのでうちでも聴けた。うーむ、すごい名曲だ。Nifty-Serveの会員ならばぜひともダウンしよう。

 ところで、今までのあのまりあ氏の曲はSOUND CLUB INDEXからダウンロードできる。ちなみに新曲の「A Feast」はまだここには上がっていないようだ。(一番のオススメは電脳倶楽部でも書いたことがあるが「Welcome to Summer Island」だ!)

 また、「K'S MIDI STUDIO」には、氏の活動本拠地でもあるNifty-Serveにも上がっていない書き下ろし曲「Cruisin' in Your Dream」があるのでファンならばぜひともダウンして聴こう。こちらは昔乍らのあのまりあファンにはたまらない、あのまりあ節炸裂の正統派フュージョンだよ。

6/24 日清パワーステーションの話

 新宿のライブハウス日清パワーステーションがしまってしまうそうな。だから、というわけでもないのだが、付き合いで日清パワーステーションで行われた小田和正のライブに行ってきた。

 小田和正の曲ってバラード系の曲が多いのであんまりライブむきじゃないなぁ。でも、あれがいいのかな。ファンにとっては…?

 あとさ、小田和正ってCDだと、多重録音のテクを使って自分の声のボーカルにさらに小田和正自身のコーラスをあててるパターンが多いんだけど、これがライブでは実現できないんだよね(当然だが)。CDのような、複数の小田和正にステレオで取り囲まれるみたいな、あの個性的な(ある種、異様な)アンビエント感がないわけ。ライブでは助っ人ボーカリストがコーラスをやっていたんだが、これがまったく小田和正の声とマッチしないんだな。

 まぁ、そういう意味ではボーカリストのライブって大変だよね。ある意味、最上の出来栄えの「完成体」がCDにあって、ライブでは絶対それ以下の出来になるから。インストルメンタル・バンドのライブの場合、即興演奏やソロ演奏なんかで演奏テクがみれたりしてそれなりに「生の醍醐味」が味わえるけど、ボーカリストの場合はそうはいかないもんね。せいぜいアレンジを変えたりするくらいか。(ボーカリストのうしろで演奏してる)バンドマンがアドリブソロやっても聞き惚れる人はすくないだろうしね、きている人のほとんどがボーカリスト目当てなわけだし。

 さて、今回のライブでおもしろかったのは二点。

 まず、一点目は小田和正ファンの人には全て共通した一様な雰囲気が漂っている事を発見したこと。何というんだろう…影を背負っているというか、悩みに押しつぶされそうな人々というか、心の病を抱えて生きる希望をカズマサ's・ボイスだけに求めているようなというか…。電気の消えた暗い部屋の隅で小田和正の曲を聞きながら涙するような…そんな感じの人が多いみたい。ここまでいうと反感買いそうだが、少なくとも私の周りの小田和正ファンはそんな奴等ばっかりだった。わはは。

 二点目は小田和正がこのライブの時にSMAPの「夜空ノムコウ」をピアノで弾き語りしたこと。このアレンジがおもしろくて、シンコペイテッド気味の歌い方といい、ピアノと歌声のハーモニーの仕方といい完全に小田和正ミュージックに変化させられていた。最後までは歌わずに、途中から自分の曲へつながっていくようなアレンジだったのだが、この「夜空ノムコウ」って曲、改めて聞くとホントに曲調も歌詞も小田和正っぽいよなぁ。

 反対に今回のライブでむかついた点。

 横にいた馬鹿女がタバコをぷかぷかやりだしたこと。まぁ、日清パワステはライブハウスだから仕方ないといえば仕方ないんだけど、人が密集してるんだから場所をわきまえろっての。こういう馬鹿はライブなんか来ないで暗い部屋の隅で涙すすりながらCDでも聞いてろ、って感じ。煙そうにしてたら「煙いですか」って聞いてきて「はい、すごく」といったら吸うのをやめたけどな。

6/26 コロニーウォーズの話

 プレイステーション用の3Dシューティングゲーム「COLONY WARS」(PSYGOSIS/ARTDINK)を買ってきた。先行して発売された欧米ですごい評判だったので期待はしていたのだが…。

figateBattle.jpg (15609 バイト) なるほど。これは凄い。昔X680x0で源平討魔伝やスペースハリア、アフターバーナーを見た時と同じくらいのショックを受けてしまった。プレイステーションにはこんな表現力があったのか…とおもわせるほど凄い。3Dシューティングが好きで、これをプレイせずに年老いて死ぬのはその人生の使い方が誤っているとしか言いようがないほどだ(?)。

 ゲームタイプはすでにいったとおり3Dタイプのシューティングゲーム。宇宙を舞台にしたものなので、セガサターンだったらsimsの「ステラアサルトSS」、N64ならばスターフォックス64あたりに近いといえるかも。

 ただ、宇宙戦争を題材にしたゲームでここまでリアルなのは今まで無かったとおもう。LucasArtsの「X-Wing VS Tie Fighter」もかなり良く出来ていたが、これすらももしかしたら凌いでいるか。

 何がおもしろいって、巨大戦艦のレーザーの合間をぬって突入したり、高速に飛び回りながら味方艦を攻撃してくる敵機とのドッグファイトとか、宇宙物SF映画で主人公がやっているようなことがちゃんと味わえちゃうところだな。

navyFrigate01.jpg (19044 バイト) 四方八方に飛び交うレーザーの閃光や背景の星々の透明光表現方法もすごいけど、このゲームがすごくリアルに見えるのは敵も味方もそれなりに賢いところからきているのかも。味方機はちゃんと敵機を追い回してるし(あまり戦力にはならないが)、敵機は敵機で地道にヒットアンドウェイを繰り返しながら味方戦艦を攻撃してる。憎らしいのは敵機の中には味方艦を盾にして飛行したりするのがいたりするところ。自機のレーザーは味方艦にもあたってしまうので、こういう奴を打ち落とすには乱射するだけでは駄目ということになる。こういう細かいところからリアリティがにじみ出てくるのだろう。

 ところで、このゲーム、PC用にでないのかな。メーカーのホームページ見る限りではPC版の予定はないというが…。

 

warphole.jpg (12824 バイト) 最後にこのゲームをやるにあたってのワンポイントアドバイス。

 私は、自機の見える後方外部視点の方がプレイしやすかった。コクピット視点は臨場感はあるが視野が狭くなるので敵弾の「見切り」が付けにくいのだ。

 EMPはなんの反応がなくてもとにかく撃ちまくること。システムダウンした後もしばらく撃ち続けないと復活することもあるみたいだ。

 味方司令官の通信に耳にをやるのは当たり前だが、画面中央部にスクロールアウトしていくレーダーのステータスメッセージも注意深く見ること。「敵戦艦を攻撃せよ」っていわれて攻撃に夢中になっていると知らない間に遠方の味方艦が敵機に囲まれていることがある。でもちゃんと随時「T-29戦闘機が敵母艦より発進した」「敵フリゲート艦が戦域にワープアウトしてきた」などのメッセージはコンソールに表示されているのだ。ミッション3あたりからクリアできなくなったら、このあたりに注意する必要がある。

 いずにせよ、このゲーム。難易度は高い。拿捕した敵機を使っての潜入任務では開始早々いきなり偽装がばれてしまい、四方八方敵の巡洋艦で取り囲まれて目の前がレーザーだらけになる。うかうかしていると30秒もしないうちにシールドがはがれて撃墜される。このような「燃えるシチュエーション」のミッションが多い反面、ゲームを楽しむ前に殺されることも多い。まぁ、洋ものゲームなので、とにかくゲームバランスは日本人向けじゃないことは確か。心してかからないと駄目だ。

6/27 すらっと茶の話

 中村玉緒が宣伝している「すらっと茶」だが、あれってどうも欧米人には評判悪いらしい。「SLUT」は「売春婦」って言う意味だからねぇ。

 すらっと茶=SLUT TEA=売春婦茶

メーカーは狙ってやってるのか。


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