5月10日 パナソニック TH-42PZ700の話

西川善司の大画面☆マニア第85回 世界初42型フルHDプラズマの実力は?
〜 液晶と真っ向勝負「松下電器 TH-42PZ700」 〜

世界初の42インチサイズのフルHDプラズマTH-42PZ700を評価した。

今一番売れ筋な薄型テレビの画面サイズは37〜46インチサイズ。
このレンジにはすでに液晶がずいぶん前からフルHD対応機を投入してきているので一般ユーザーからすると、別に「世界初」だろうがどうだろうが一般ユーザーには関係ないともいえる。

でも、プラズマ陣営にとってはいくつかの意味があるんだよね。
1つは売れ筋のこの画面サイズにフルHDプラズマが投入できるという意義。
2つ目は50インチ以下の画面サイズではプラズマはフルHD対応機が実用レベルのスペックを満たしつつの実現が技術的に困難といわれてきたことへの反抗。
3つ目は、プラズマテレビが最高画質と信じて疑わない人たちへの画面サイズバリエーション拡充の意味。

実際評価してみると、画質はとてもいい。
今年のプラズマVIERAは劇的に画質がよくなっていて、コントラスト感はエキシ用を圧倒的に超えているし、色ディテールの表現力も実に優秀だった。

ただ、同画面サイズの液晶フルHDモデルと比較すると消費電力が2倍も高く、画面輝度は大部暗い。また、プラズマだからゲームやPCの画面を出しっぱなしにしておくとすぐに焼き付きという弱点はある。このあたりはまだネックという感じかな。
でも、上記の気になる点に納得で出来れば、価格も液晶機に肉迫しているし、画質もいいし、かなり強くお勧めできる。

5月23日 HALO2 PCの話

最近のSF映画って宇宙モノがすくなくなってきたけど、そんな宇宙SF好きにお勧めしたいのが「HALO」シリーズ。
 日本では知名度が低いけど、世界ではシリーズ2作だけで総1500万本を売り上げたタイトルなんだよね。ここ数年では世界で最も売れたゲームのうちの1つ。

 以下は「1」のさわりのあらすじ。

 人類が恒星間航法を獲得して、その活動圏が太陽系を超えた外宇宙に広がった26世紀の未来。
 人類が住む太陽系から最も離れた位置にある植民惑星「ハーベスト」にて、人類はついに地球外知的生命体とのファーストコンタクトを果たす。しかし、「コヴナント」と命名された彼らは、なぜか人類を敵視しており、一方的に戦いを挑んできたのであった。植民惑星ハーベストでのコヴナント軍との衝突は、最終的には人類対コヴナントの全面星間戦争へと発展してしまう。
 和平への道がないと判断した人類はその存亡をかけて「SPARTAN2」作戦を立案する。これは人工知能を搭載した無数の機械化兵士(アンドロイド)を、コヴナント母星に直接送り込んで攻略してしまおうという大胆な作戦であった。
 このSPARTAN2作戦を遂行するために航行中だった地球艦隊は、運悪く大コヴナント艦隊と接触し交戦状態となってしまう。その圧倒的な戦力差から大半の艦を失ってしまった地球艦隊は、地球の位置発覚を恐れ、コヴナント艦隊を引きつけながらランダムワープを敢行。傷ついた地球艦隊とこれを追跡するコヴナント艦隊は、両軍の星間地図にもない環状惑星の衛星軌道上にワープアウトしてしまう。人類はこの妖しくも美しい環状惑星を、「光輪」の意味を持つ「Halo」と命名する。
 かくして地球艦隊とコヴナント艦隊の残存部隊との戦いは、この惑星Haloの上で行われることとなるのであった…。



 機械化兵マスターチーフになってエイリアンをぶっ殺せ…みたいなゲームと思われがちだけど、実は、凄く荘厳なSF感を持ったゲーム。
 ボクはこのシリーズ、「FPSゲームのスタイルをとったハードコアSF小説」というふうに捉えています。

 今回、マイクロソフトが、この「HALO」のパソコン版のパート2を発売することになり、その広告企画の仕事をしました。

映画並のストーリー 革新的に進化したグラフィックス
地球を守れ!マスターチーフ Microsoft Halo 2 for Windows Vista


 なんと、パソコン版とはいえ、これ、Windows Vista専用タイトルなのですな。

 「1」もパソコン版(Windows XP対応)で既にでていますので、「1」をプレイしたことがないひとは、ぜひ、そちらから。
 「1」の魅力については、数年前、ボクがITmediaのアンカーデスクでこんなコラムを書いています。よかったらどーぞ。
http://www.itmedia.co.jp/news/0312/17/cjad_halo04.html

ちなみに、「1」の簡単な技術解説もやりました。(グレアなどの処理は行われていない模様。記事の記載は誤りです。すみません。)
http://www.itmedia.co.jp/news/0311/28/cead_zenzi_halo01.html
http://plusd.itmedia.co.jp/products/0312/04/halopc2.html
http://www.itmedia.co.jp/news/0312/11/cead_halopc03.html

 「HALO」は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督で映画版の制作が始まっていたんだけど、突然、スポンサーが降りてプロジェクトは事実上頓挫しちゃったらしい。残念。

 とはいえ、今年冬はXbox360で完結編の「HALO3」が出るので、日本以外の世界ではHALO熱が高まっていくことは間違いなし。
 年末年始に「3」をプレイするためにも「2」をやっておくべし。

 ちなみに、これを評価しているときに、発売前の評価版なのに、プロダクトコードの認証をしなくちゃいけなくてさ。仕方なくマイクロソフトのサポートに電話したんだけど。
 マイクロソフト担当者が「ハロー2評価版ですね」「ハロー2評価版のレジストコードを申し上げます」って「ハロー」を連呼するんだよね。
 正しくは「ヘイロー」です。
 大丈夫かマイクロソフトのサポートセンター。自社の看板ソフトの1つやぞ。
 そのうち「FrontPage2003」を「フロントパゲ2003ですね」とか誤読するサポート担当者が出てきて、毛髪が前頭部から後退しているお客様から大ヒンシュクを喰らわないか心配DEATH!!

 発音の感じとしては、店を出て、もう一軒寄ってくかどうか悩んでいるときに江戸っ子の同僚が「へいろー」って背中を押してくれた時の感じの発音に近いのでありMATH
 

5月29日 RADEON HD2000シリーズの話

4Gamer.net ATI RADEON HD2000シリーズのGPUアーキテクチャ
 

 AMD(ATI)のDirectX10世代/SM4.0対応GPU、「RADEON HD2000シリーズ」のアーキテクチャ解説記事です。

 入稿してから2週間くらい経ちましたが、やっと掲載されました。
そう。アワサのチュニジアで行われた技術説明会を記事化したものです。

 同じ統合型シェーダアーキテクチャですが、NVIDIAとATIでは大部その方向性が異なっていますね。

 ATIのはVLIWアーキテクチャなので並列実行性は高いですが、命令の並びに局所的な依存関係があると、コンパイラがそれに配慮した最適化コードを吐いてくれていないとパフォーマンスが上がらない…かもしれません。

 NVIDIAの方はそういう問題は起こりにくいですね。
それに気がついたNVIDIAが、さっそく、横やり文書を出してきて面白いことになっていますけど。

 時間があればこの文書を翻訳して要約してまとめたいところですが、目先の仕事が山積みなので後回し。きっと誰かが書くかな〜。

 それよりも、高速なStream Output、ライトバックキャッシュシステムを搭載したGPR管理、Render to Textureの最適化など、DirectX10最適化についてはNVIDIAより進んでいる印象があります。

 プログラマブルテッセレータについては…Xbox360タイトルの移植専用という感じがします。

 だけど、テッセレータで分割した頂点群を、そのあとの頂点シェーダで変位させて狙った分割メソッドにするというアイディアは面白いです。
ディスプレースメントマッピング専用という感じがしますが。

 6月早々のCOMPUTEXではSLI2とかCrossFire2が出てきそうなので、楽しみです。

 ボクは今年はいけないですけど…。


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