3月22日 GDC2006の話
3Dゲームファンのためのグラフィックス講座GDC番外編 |
OpenGL ARBとKhronosグループが統合されるというのは地味ながら、なかなか興味深い。 またOpenGLがWindows Vistaで正式サポートされて、Direct3DラッパーでなくてネイティブなICDがサポートされるらしい。 NVIDIAはあまりOpenGLと関係ない、GPUで物理アクセラレーションを行う技術を発表。 いわゆるGPGPUなテーマなんだが、HAVOKとの共同プロジェクトで、ちゃんとした商用アプリとなっている。 GPGPU産物が商用アプリになるのはもしかすると初めて…かも? |
DirectX10の仕様がほぼ確定したようでそのアナウンスが行われた。 ジオメトリシェーダは採用だけどテッセレータ搭載は見送られちゃいました。 ジオメトリシェーダは、プログラマブルシェーダに新しいアイディアをもたらすもので、それだけでなくキューブマップのシングルパスレンダリングとか、これまで面倒だったことをシンプルにする役割もこなせたりして、開発者からはかなり期待されている。 でも、実際の対応ハードウェアが出てくるのは2007年中期。あと約1年後。 |
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SCEW基調講演「PlayStation 3: Beyond The Box」 |
ソニーの基調講演。最初以外、写真撮影がダメ、というワケの分かんない基調講演。 実験プログラムみたいな画面をたくさん出して開発が進んでいるというアピールのようだったのだが、ちょっとクオリティが低すぎて…。写真撮影を禁止した理由はここにあったというわけ。 基調講演中、おかしいやりとりがあった。 その開発中の画面が、舞台中央のハイビジョンプロジェクタでしか投影されず、斜め方向に座った観客向けのプロジェクタには何も表示されず、全く見えことに怒った客席がヤジを飛ばす。そしたらSCEA社長のPhill Harrisonが「HD(ハイビジョン)対応のプロジェクタは中央のだけなんだ」とマイクで返答。 直前に、PS3は「HD(ハイビジョン)だけでなく従来のSDにも対応する」…というアピールを行っていただけに、なんとも矛盾するプレゼンに会場から冷笑が。 とにかく、近年まれに見る、ひどいプレゼンだった。 3月の久夛良木氏のプレゼンが分かりやすかっただけに…これはいただけないよーPhill! |
発表から1年、ついにAGEIAのPhysX PPUが製品化される。 意外なことにPCIバス接続のカードとなり、PCI-Express版の予定はあるとするものの未定とした。PCI-Expressはライセンス料が高いと聞いたことがあるけど、そういうのと関係あるのかな。 まぁ、AGEIA側は133MB/secのPCIバスで全然問題ないと言い張る。ホントか!? 対応ゲームも同時にでてくる予定で、特に目玉は一連のUnreal Engine3.0採用作品だろう。 |
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専用物理シミュレーションアクセラレータを開発したAGEIAに対し、物理シミュレーションミドルウェアの古株HAVOKは、既存のGPUをアクセラレーションさせるソリューションを提唱してきた。 NVIDIAとHAVOK社の協同プロジェクトとして開発されたこの「HAVOK FX」は2006年夏に登場予定。 SM3.0対応GPUであれば世代やメーカーを問わないと言うことなので、実はATIのRADEON X1000シリーズでも動いちゃうらしい。 またSLIのデュアルGPUシステムでは片側GPUをグラフィックス、もう片方のGPUで物理シミュレーションという役割分担をさせることも可能だとか。 |
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PS3の開発環境最新事情。 PS3のグラフィックスAPIとなるはずだったOpenGL/ES2.0が間に合わなかったということでOpenGL/ES1.0+独自拡張の「PSGL」で対応することになった。 それはともかくとして、PS3の不安材料はそのCPUのパフォーマンス。SPEはいいとしてPPEが遅すぎるという風評が開発者の間から漏れ始めている。 そしてPS3のグラフィックスチップ「RSX」のパフォーマンス。RSXは帯域的にはPCでいうところのミドルクラス程度のパフォーマンス。セクシーなシェーダを駆使した1920x1080ドット画面を60fpsで描画できるとは思いにくい。 どうなるのかPS3。とりあえず11月を待て! というかんじか。 |
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西川善司の3DゲームファンのためのPS3パフォーマンス考察講座 |
PS3のCPUであるCELLプロセッサのパフォーマンスの話と、実際のPS3のライブラリの話がでてきたセッションのレポート。 多くのPS3開発者が言っている「PPEがおそい!!」と悲痛なまでの叫びが、端的にではあるが、GDCという公の前で公開された。 SPEについては、当初、「どうやってコーディングすりゃいいの?」と思われていたがSPEのプログラミングを支援するライブラリの仕様が明らかとなり、意外にも明るい未来が開けている。 |
3DMark06のメインテストの紹介とその技術的な解説。 3DMark06は、"06"といいながらも、そのメインテストは"05"からの流用が多い。何が"06"で変わっているのかを改めて解説。 流用テストも影生成が変わっていたり、より高負荷になっていたりするんだけど、描かれるシーンが変わらないので、見ていてあまり面白くない。また、新作シーンとして追加された「DEEP FREEZE」の南極シーンもアクティブキャラがないので結構退屈。 次回"07"はさすがに完全新作となるんだろうけど、DirectX10/SM4.0世代のGPUが出てくるのが2007年中期というから、まだまだそれも先のこと。 |
4月4日 TH-P1SDの話
プロジェクタの広告企画。といってもデータプロジェクタ。TH-P1SD 3LCDながら片手で持てるほど小さく軽量。輝度も1500ルーメン。解像度が800x600ドットしかないのでそのあたりは割り切った設計。 ユニークなのはSDカードスロットがあって、SDカードに記録させた動画や静止画でスライドショーが実現できるという部分。パソコンいらずでプレゼンが出来るというわけ。 諸事情で無記名原稿となったが、いつもの大画面☆マニアのスタイルで紹介。 |
4月7日 LEGEND OF GAMEMUSICの話
GAME
SOUND LEGEND SERIES 発売日 : 2006年03月24日 |
私の曲も収録されているCDがサイトロンから 3月末についに発売されました。一応、報告。 詳細はここをどーぞ。 X68000ディスクは私が監修しています。 私の曲はこの中の「SION-II」なんですが、 収録の尺の関係で4曲しか収録されていません。 CDに入っていない、収録に漏れた曲は http://www.z-z-z.jp/zenji/sion2.zip にアップしておきました。 http://www.z-z-z.jp/zenji/sion2_sc55.zip に、アップしておきましたんでよかったらどーぞ。 |
4月8日 第10回ゲーム開発者セミナーの話
IGDAの依頼で、しゃべってきました。
IGDAスタッフ以外のプレゼンターは私の他に3人いらっしゃいまして、セガ、イニス、駒澤大学助教授の方達というそうそうたるメンバー。 で、その中に私の名前が浮いている感じがしましたが、 でも、私もこの4月の講演て、今年で3回目なんですよね。ノーギャラなのにちょっと偉いでしょ。 …って賛辞強制の時点でオケラやミミズ並に偉くないわけですが。 場所は東京大学の赤門総合研究棟(経済学部)第7番教室で250人くらいはいる部屋で結構びっしり人がいて7割くらいの方がプログラマでした。 東大の男子便所臭すぎ!…というのが私の印象ですが「国立大学だから便所も臭いか」という分けの分からんあきらめは私の中で起きませんでしたよ。まぁ、強いて言えば、日本の最高教育機関の名に恥じない臭さでした。 「使用したら必ず流してください」 という全ての便器に張り出された張り紙並に徹底した芳香剤の設置を切望いたします。
プログラマの方が私の話を聞いて面白いのかって思ってたんですが、みなさんの生暖かい視線に支えられてモラルギリギリの毒舌と最低限の笑いを確保しつつ、なんとか終わらせることが出来ました。
「Polish…、デゼニランドの?」 ゲームオブザイヤー受賞「ワンダと巨像」(ソニー)のSさんからも「正直、期待していなかったんで、その割には面白かった」という最高の賛辞を頂きました(笑) |
3DMark06の解説の最終回。 Feature Test(項目テスト)を中心に紹介。 Feature Testもほとんどが"05"からの流用なのだが、VTF(Vertex Texture Fetch)を活用したものがあったり、Perlin Noiseを使ったロングシェーダーのテストがあったりしてさりげないマイナーバージョンアップが行われていたりする。Pixel Shaderは名前の割にはテクスチャ性能異存なテストになっているのは"05"から変わっていない。 3DMark06は全体的に05から代わり映えがなかったわけだが、GPU側も2004年のGeForce6800シリーズ登場以来、技術的進化は止まっているわけでそれも仕方ないのかなとも思ったり。 |
4月21日 ゴッドファーザーの話
あの名画、「ゴッドファーザー」をゲーム化した作品を評価した。
みかじめ料要求のために店主に言いがかりをつけて暴行を加えたり、警官を買収したり、闇カジノの上前をはねたり悪徳警官を事故に見せかけて殺したり、 いうことを利かない映画プロデューサの寝室に馬の生首を置いてきたり…ニューヨークマフィアの非道の数々を(!?)体験できる3Dゲーム。PC,PS2,Xbox1,Xbox360でリリース。 その内容、絶対に確実にPTAに怒られるとおもうんだけど、 何しろアカデミー賞受賞映画がベースで、名優マーロン・ブランドもオフィシャルにゲーム内でゴッド・ファーザーを演じていて、このゲームに参加したあと他界しちゃって遺作となっちゃった。 もちろん、あの有名すぎる荘厳なテーマ音楽もそのまんま。 どんな"非"道徳的な表現があっても、アカデミー賞パワーと荘厳なテーマ音楽で、なんとなくオールOKにしてくれちゃいそうな雰囲気なんですけど、世間はどう評価するか。 あ、ちなみに、このゲームも、映画も、テーマはファミリー(≒家族!?)の愛です。(笑) |
AV WATCH 西川善司背時の大画面☆マニア第65回:兄を超えたQUALIAの弟 |
1週間だけでしたが、ソニーのQUALIA004の後継ともいわれるハイエンドプロジェクタVPL-VW100を借りて評価した。
うーむ。リモコンがださかったりとか、手抜き箇所も見受けられるけど概ね良くできていますね。 値段が高いと凄いね。 |
4月21日 次世代機とハイデフの話
ハイビジョン!ハイビジョン!と連呼する次世代ゲーム機だが、開発者達を初っぱなから悩ませているのが帯域不足。1080pで60fpsはどう考えても間に合わないし、720pでもかなり辛苦なりそうだという見通し。 Xbox360はGPU直結のEDRAMで帯域不足を解消しようとしたが、いかんせんEDRAMの容量が少なくて、マイクロソフト奨励の画面を作ろうとすると分割レンダリングを行わなければならず、これまた大変。 ニンテンドーのレボリューション(wii)はシェーダーを非搭載、ハイビジョンにも対応しないという堅実な道を行くようだけど…はたして…。 |
4月28日 バイデザインd:3742GJの話
西川善司の大画面☆マニア第66回:低価格フルHD液晶テレビの実力を検証 |
1920×1080ドットにリアル対応したフルHD対応液晶テレビがバイデザインより登場。 例によってデジタルチューナーは非搭載とするも、BSアナログチューナーがついていてユニークだし、HDMI端子やPC入力、D端子なんかも一通りついていて接続性も優秀なのだが…いかんせん画質が今一歩。 安い…とはいえ、それは「フルHDテレビとしては」という条件付きであって、199800円は絶対的な感覚からすれば十分高価なわけだし、「安いからこんなもんか」というのではなくて「こんなにいいものがこの値段で?」という製品を期待したいよね。 |