10月1日 Xbox360グラフィックスの話

3DゲームファンのためのXbox 360グラフィックス/物理エンジン講座

Xbox 360用ゲームライクテクニカルデモ「妖精の棲む森」の秘密

 CEDEC2005にて執り行われた「次世代プラットフォームXbox 360におけるゲーム開発」のセッションの中で紹介されたXbox360上で動作するゲームライクデモ「妖精の棲む森」を久々のGameWatchの連載、3D講座にて紹介。

 本来はNDAベースのセッションだったのだが、マイクロソフトとデモ開発元のイニス社が記事化をOKしてくれたので、こんな感じにまとめてみました。(イニスの皆様、画面ショットありがとうございました)

 このエンジンで実装されている影生成技法のLight-Space Shadow Mapsはなかなか良さそうにおもえるんですけど、これからどんどん採用されていくんですかね。

10月5日 RADEON X1000シリーズの話

ATI,Radeon X1000シリーズ発表でSM3.0世代に突入

 ATIがついにRADEONシリーズをプログラマブルシェーダ3.0仕様(SM3.0)へとメジャーバージョンアップ。

 ただ、意外なことにXbox360-GPUとは全く異なる設計であった。

 ピクセルシェーダの個数は16基で先代と同じだが、90nmプロセス採用で先行し600MHz超で動作することから、トータルパフォーマンスはライバルのGeForce7800GTXと同等かそれ以上になる。

 SM3.0対応GPUでありながらVertex Texture Fetcing(VTF)を未サポートとした判断は、それなりの理由があるにしろ、対応で先行するNVIDIAに対して突かれる事はあるかも。ただし、NVIDIAもセクシーな活用例を提示できていないわけだが。

10月6日 CEATEC2005の話

大画面☆マニア第51回:量産開始に向け熟成進む「SED」
〜 プラズマテレビはフルHDに向かう〜

 日本で今や世界に誇れる数少ないエレクトロニクス系のイベントCEATECが今年も開催。

 昨年電撃的に発表されて今年はさらに注目度を増したSED。実際のところ、出てきている情報は去年と変わりないんだけど見せ方がうまくて今年も大人気ブースとなってましたな。

 初公開となった55V型SED試作機。一体幾らになるんでしょうう。

 昨年から愛の鞭で私自身やたら厳しいことを言ってきたプラズマ。各社それぞれの技術的ブレークスルーで現実的な50V型程度の大きさのフルHD解像度のプラズマを実現。特にパイオニアの50V型フルHDスペックの試作機は出来が良かったです。

 パナソニックのは全くダメダメだったけど、変わりに65V型のフルHDスペックはよくできているし、値段も99万円という戦略的な設定でかなり売れそうな心象。

大画面☆マニア第52回:透過型液晶リアプロもフルHDへ
〜 エプソン「C2FINE」を検証。D-ILA民生展開も

 データプロジェクタメーカーのエプソンがようやっと本気を出して作ったホームシアタ向けのC2FINE液晶パネルを採用したリアプロTV試作機を展示。透過型液晶でもここまでの暗部表現が出来ましたという感じのなかなか立派な出来映え。

 日本ビクターは今年からD-ILA(LCOS)を積極的に民生転用に乗り出す。

 目玉はなんといってもフルHD解像度D-ILAパネルを採用したフロントプロジェクタ「DLA-HD11K/12K」シリーズ。久々に欲しいプロジェクタが出てきましたよ。DLA-HD2Kの250万円と比べてやすくなったといっても下位モデルのDLA-HD11Kで170万円ですらなぁ。

 170万円…7年前、ちょー無理して買ったDLA-G10がちょうどだいたいこの値段でした。

 タイムマシンに乗って過去の自分に言いたい。


今買うのはよせ、あと7年待て

 と。多分7年前の私はそんなこと無視してどうせ買うんだろけど。 バカだから。

 あのう〜ビクターさん、うちのG10、150万円くらいで下取りしてくれませんか。

大画面☆マニア第53回:CEATECで見かけた最新大画面技術
〜 メガコントラストや700万画素リアプロなど 〜

 CEATECレポートの最後は、最新映像技術レポートということでまとめてみました。

 シャープの100万:1メガコントラスト液晶は、ほんとうに黒が画用紙みたいにつや消しになっていました。こりゃあすごいね。

 パナソニックとビクターの液晶高速応答化技術はちょっとユニーク。液晶そのものの高速応答化だけじゃなくて表示する映像側を補間して作り込んじゃうという攻撃的な発想が面白い。確かNVIDIAのPureVideoとかATIのAVIVOとかも同じアプローチだったはず。

 ところで、APDCのブースで発表されていた「液晶は目に悪いよ、疲れる。液晶死ね。プラズマ最高!」という論調の過激な内容の研究レポート。あれって液晶陣営はどうおもったのかな。プラズマだって発色の仕組みがあんななんだから、一方的に目がいい、といいきれるはずもないんだが。

10月14日 TH-AE900の話

大画面☆マニア第54回:“カジュアルシアター”完成型?
〜 画質向上に新学習リモコン。松下「TH-AE900」 〜

 松下電器のベストセラー、液晶プロジェクタ、TH-AEシリーズが今年も恒例のマイナーモデルチェンジ。型番を+200してTH-AE900として登場。

 コントラスト比5500:1は、スペック表記のためのスペックという感じで、大した物ではないのだが(むしろ改悪?)、新スムース・スクリーン機能はいい感じ。ピクセル単位で締まりが増して、これまでの「格子目は見えないけどぼやっとしている」という特性が解消されている。

 あと、学習リモコン。ずっと安っぽいリモコンだったのに、いきなり凄い高機能なものを付けて来ちゃった。一般ユーザーは使いこなしが難しいかも。

 細かいところで気になる点も多いが、世代を重ねているだけやっぱ安心感はありますわな。

10月17日 エレクトラの話

評価中の日立製プロジェクタでマーベルヒーローもの「エレクトラ」のDVDを見ました。

マーベルの実写ものは最近は低予算ものが多くなっていますが、この「エレクトラ」も間違いなくその類。同系列の低予算マーベル実写ものとして「パニッシャー」が ありましたが、あれと同じ匂いが最初からしてましたわ。

私予備知識無くて見始めたんですが、これっていわゆる勘違い日本物なんですね。西洋人が避けて通れない、日本と中国ごっちゃ系の道。

主人公は「一度死んでから甦って超人化」というマーベルヒーロー/ヒロインの通例儀式を経るわけですが時間の都合でその部分はカット。いやーん。それあり?

いきなりエレクトラの活動シーンから映画は始まります。

得体の知れない棒を使った日本武術を教える白人爺さんから意味深な表情で意味不明な言葉を告げられて破門を言い渡されたエレクトラは、自暴自棄になってその超能力を殺し屋という職業に使っていたのでした。

エレクトラのその美貌とはち切れんばかりのボディに悪者達もメロメロ(死語)です。

冷酷無比な彼女ですが、とある父と娘(生意気盛りの10代。万引きグセ有り)と出会ってから心が溶け始めます。ああ、レオン、パターンですね。先が読めましたがここでちょっとしたマーベル演出がはいります。

実はこの娘(万引きグセ有り)には善悪の戦いにバランスをもたらす能力があり世界征服を狙う悪の日本のヤクザ暗黒組織から命を狙われていたのです。

んでもって、このヤクザ暗黒組織のビルがすごい。一見普通の近代的な高層ビルなのに屋上付近がビル全体を覆いそうなくらいの茅葺き。ゲゲーベン。こんなデザイン、私も思いつかなかったよ。

エレクトラは、娘のハンサムな父親と、いいムードになったりして、この父娘を守る戦いを決意します。

「そう、それを待っておったのじゃ」

得体の知れない師匠の白人爺さんも破門の理由を「その温かい心が欲しかったのじゃよ」という風情丸出しに再登場します。

ヤクザ暗黒組織は、その野望に立ちはだかってくるエレクトラ暗殺に超能力を持ったチンピラ四天王を差し向けます。

その中には、ボブ・サップが扮する怪力岩石怪人ストーンもいたりするわけですが、この四天王が底抜けに弱い。

父親が撃つショットガンも跳ね返すボブ・サップもエレクトラとの初顔合わせで、自分で切り倒した木の下敷きになって自滅します。ギャグですか。

体の入れ墨を実体化する能力を持つタトゥー君は入れ墨を実体化している間は座禅組んで瞑想にはいるので無防備になる弱点があります。

座禅組んで拝んでいるところをエレクトラに首へし折られて死亡です。ギャグですか。ってか、その能力、安全な場所で使えよ!!

息を吹きかけることであらゆる生命に死をもたらす魔女チフスは最強っぽい風情で登場しますがエレクトラが当てずっぽうに柵越しに投げた十手に串刺しになって死亡です。ギャグですか。ってかその能力、アクションに不向き!!

変な日本語も目白押しで、勘違い日本ファンは要チェックですよ!

まず、エレクトラが持つ特殊能力そのものの名前が日本語なのですが、これがすごい。

その特殊能力、短期間だけど未来を予見できる能力なんですがね。

KIMAGURE:キマグレ」 いうんですわ。

白人爺さんの師匠までもが「キマグレを身につけよ」とか叫んじゃったりするんですけど、この映画もみんなのキマグレで出来ちゃったのではないかと。

エレクトラとヤクザ忍者との会話も必聴ですよ

エレクトラ「DALLY NO MAY RAY DECK IT UNDER!?」(誰の命令できたんだ?)

忍者「JICK KNEE WORKER LUTHER!!」(直に分かるさ)

最初、何言ってるのか分かりませんでした。

さあ。父娘の運命やいかに!

エレクトラはヤクザ暗黒組織に勝てるのか!

結果はいわんでもわかるとおもいますが。
 

10月18日 PDP-506HDの話

西川善司の大画面☆マニア番外編〜パイオニアPDP-506HD
第6世代パネルが魅せるプラズマ画質の新基準

 自発光の強みから来るコントラスト感だけで推してきたプラズマTVの画質に納得が行かなかった私だが、パイオニアの第6世代パネル採用機は液晶に迫る暗部階調性を獲得しており、よくぞここまで、とその画質の高さを認めざるを得なくなってしまった。

 高純度クリスタル層の導入によって実現された高速駆動の恩恵で時間積分方式ながらここまでのアナログライクな階調表現が実現できるようになったとのこと。

 ただ、惜しむらくは、6%の横長長方画素系なんだよね。PCをパネル解像度で映すと、横に微妙に太った映像になってしまう。

 40V型クラスはともかく、50V型クラスは正方画素系モデルで設定すべきだったと思うんだがねえ。

 同系技術を使った来年発売予定の50V型フルHD(1920x1080ドット)パネルは当たり前ながら正方画素なので、そちらを待つべきかな、とも思ったり。 もちろん、そっちの価格はベラボー級に高いと思われるが。

10月21日 PJ-TX200Jの話

大画面☆マニア第55回:デュアルアイリス機構でコントラスト7,000:1?
〜 正常進化の720pモデル 日立「PJ-TX200J」 〜

 プラズマテレビで10億色だ26億色だという不毛なスペック戦争が去年あたりから巻き起こっているが、ああいう意味のないスペック誇張がプロジェクタにも波及しつつある。

 それはコントラスト性能競争。

 PJ-TX200Jは二重の絞り機構を入れて、コントラスト7000:1実現をうたう。7000:1といえばDLPやLCOS並なわけだが、実は、このインフレな値は通常の投射レンズの絞りを最小にして、シーンの平均輝度に連動して絞りを変えるアクティブアイリスの最小絞り状態の黒と、絞り開放状態の白の対比で求められた値。ようするに1フレーム内から得られるコントラストではないのだ。

 それでもちゃんと使えれば文句はないんだけど7000:1のモードにするとアイリス制御が映像に同期しきれず、映像のシーン切り替えに遅れて輝度変化するという挙動になって、見ていて違和感あるのよね。そう、映像の切り替えにアイリス制御が間に合ってないのだ。まさに7000:1を実現するための機能という感じ。

 とはいえ、PJ-TX200Jの場合は、この効き具合を変更できて効き具合を弱めると、この遅延は回避できるので実害はなし。前回のTH-AE900では、遅延こそないが絞り解放時には黒浮きが凄くて、それなのに効き具合は変更できなかったので、それと比べるとPJ-TX200Jの方がマシか。

 とにかく、透過型液晶プロジェクタの製品選びの際、このやたら大きいコントラスト性能値は無視したほうがよいかと。

10月22日 ジムカーナの話

某外資系巨大ソフトウェア企業M社の自動車部主催の筑波サーキットでの ジムカーナイベントに参加してきました。

ジムカーナ自体は凄く久々なので新鮮だったのですが、 それはともかくとして、一速とか二速で7500回転まで回すのは、エンジンブローしたばかりの自分としてはなんつーか、緊張感がありましたわ。

午後には晴れましたが午前中は、雨がぽつりと 降って路面は適度に濡れてて滑る滑る。

ハンドルをクイクイといれつつアクセルを踏み込むとお尻がグリングリンふれるので、サーキットとは別の楽しさを再実感致しました。タイヤは減ったかもしれんけど。

さすがM社の自動車部、参加車両は多彩で5.7リッターのコルベットがいたり、 34GTRのMスペック(超高級仕様34GTRです)がいたり、 新型インプレッサをさっそく納車させた人も参加していたりして(慣らし終わってるのかな?)

なんだか、パドックはミニモーターショー状態でしたわ。

意外にも…といったら失礼なんだけど、ホンダ、フィットで参加している方が異様に速くて。 動きに無駄がなくてコンパクトにくるりくるりと周り、 コンスタントに好タイムをマークしておりました。

久々の息抜きが出来て楽しかったですわ。

K氏おせわになりました&運営お疲れ様でした。そしてトップタイムおめでとう。

私のFD。私は直接の友人SのRX-8乗りになんとか勝って面目を保ったという感じか。以前、ここで彼が乗っていたプリメーラにコンマん秒、負けたことがあるのはナイショ。 試乗会に行って気に入ってその場で契約しちゃったんだとか。路面が濡れていたことをものともしない走りはさすが4WDといったところですか。
 
5.7リッターV8コルベット。スピードメーターは300km/hまで振ってありました。車重は約1.5トン。エンジンの大きさを考えれば意外に軽量? やたら速かったフィット。なんかアクロバット走行のCMみたいにくるくると綺麗に周り常に好タイムをマーク。
 
運営をやりつつ参加していたK氏。フェラーリ・モデナのオーナーでもある。今度はフェラーリで参加してよ。 日産スカイラインGT-R Mスペック。Mスペックって道路で見たことってほとんど無いはず。Mスペックって別カタログになっていて、シートとか内装なんかも手縫いなんだよね。サイドターンを上手に決めて好タイムを出しておりました。

10月28日 三洋LP-Z4の話

大画面☆マニア第56回:画質/設置性とも向上した新720pモデル
〜 電動レンズカバーなど筐体も一新 三洋「LP-Z4」 〜

 ハイコストパフォーマンス液晶プロジェクタの代名詞的存在の三洋「LP-Z4」。

 電動開閉レンズカバーに、精度の高められた2.0倍ズームレンズ、2重絞り機構搭載…と何かとトピックの多い製品だ。

 コントラスト比7000:1は客寄せの仕込みスペックだったが、それ以外は、なかなかどうして、よくできている製品だ。

 けばけばしかった画調も意外に理性的にまとめられており、感じはいい。

 

 


戻る