5月9日 カリスマ中年ステルス親父が緊急来日した話

あのカリスマ中年ステルス親父が
緊迫する日中朝問題解決に挑むシリーズ最新作
SplinterCell: Chaos Theory

 楽しみにしていた「SplinterCell」シリーズの最新作がプログラマブルシェーダベース3.0ベースエンジンで登場。…ということでレビューしてみた。

 今作では、北朝鮮がアメリカの空母にミサイル攻撃しちゃうわ、米韓が開戦しちゃうわ…という危険なネタがいっぱい。

 天皇制がどうだ、日本国憲法第9条がどうだ、とか日本ではタブーのテーマを好き放題やっちゃってます。なにしろ、主人公サム、日本の自衛隊と対決しちゃうし…。

 あと、面白いのは「わざとやっているのか、そうでないのかが不明」の妙ちきりん日本描写。

 床の間にでっかい仏像とか、掛け軸がゴシック体印刷で、漢字が転置逆…みたいなお約束ネタを探訪するだけでも、今作は楽しいっすよ。 

 ゲームそのものの内容に、大きな変革がないのが玉に瑕だけど。

 

5月11日 FORZA MOTORSPORTの話

車両物理、学習型AI、先端シェーダ系グラフィックスが織りなすレーシングリアリズム

 XBOX版のグランツーリスモ!?と言う触れ込みのマイクロソフトのFORZA MOTORSPORTをレビューしました。

 まぁ、広告企画なんで、悪いことは書いてないんですが、
思ったよりよくできていて楽しめました。

 グランツーリスモには一切収録されていないポルシェとフェラーリに乗れると言うだけでもそれなりの価値はあるかと。

車両物理はよくできています。FFとFRの感じが忠実に再現されていますし。

AIは、好みの分かれるところで、かなり戦闘的で、強引です。コーナリング中のクルマに平気でぶつけてきます。

ちなみに画面写真は、実際のゲーム中で、自分のセブンに似たエアロを付けてみたものです。グラフィックスはけっこう頑張ってますね。

 

5月12日 プログラマブルシェーダ3.0専用モードを持ったゲームの話

3Dゲームファンのための「Splinter Cell Chaos Theory」グラフィックス講座
UnrealEngine3.0より先に登場したプログラマブルシェーダ3.0作品

 SplinterCell3はプログラマブルシェーダ3.0仕様(Shader Model3.0)な特化したレンダリングモードを持つと言うことで、それの紹介記事を書いてみました。

 ソフトシャドウはPCFベースの力業系ですが、半影領域でのみサンプル数を多くすると言うワザでパフォーマンスを両立している模様。

 バーチャル・ディスプレースメント・マッピングとか視差マッピングとかいわれている強化型バンプマッピングも、ゲームで実用化されているのは初めて見ました。

 他にも磨りガラスシェーダとか、影絵シェーダとかいろいろ小技が。

 SplinterCellシリーズってメガデモ系でよく使われるようなテクニカルなシェーダを積極的にゲームに活用しているので「がんばってるなぁ」と思わせますね。

 さすがは元NVIDIAのGPUアーキテクトがエンジン設計に携わっているだけはあります。

 ゲームの内容はこれまでとまんま同じでしたが。

5月15日〜23日 E3-2005の話

開場直前のコンベンションセンター内。この人出は凄すぎ。

 今年もロサンゼルスで開催されたE3に、GameWatchチームの一員として行って来ました。

 家庭用ゲーム機3プラットフォームが同時に次世代機をアナウンスするという事前情報が効いたせいか、もの凄い混みようだった。

 なにしろブース間の移動もままならないくらい。

 レポートは下記の通り。

 

 

 

 

3DゲームファンのためのXbox 360基本講座 
〜Xbox 360の目指すゴールはどこにあるのか

 発表された、Xbox2ではないXbox"360" 発売は2005年内。

 意外にも互換性は制限付きながらも維持されることも表明。

 Media Center Extender機能も標準でサポートされ、WindowsPCとの連携も意識したものになる。

 Xbox360を購入するとXbox Live Silverなる無料サービスに参加でき、ゲームプレイ中も常にXbox Liveに接続されて、コミュニティからの情報をリアルタイムに得ることになる。

 たとえば、レースゲームプレイ中に友達から「格闘ゲーム一緒にやろうぜ」みたいなメッセージが届くんだって。MSNメッセンジャーみたいなもんだね。これはちょっと楽しそう。

3Dゲームファンのためのプレイステーション 3基本講座 
〜プレイステーション 3のスペック表の読み方 

 PS3も同日、発表。 発売は2006年春を予定。

 CELLプロセッサ内のSPEは7基と発表され、ちょっと驚かされたがなんのことはない歩留まり向上のための秘策だった。

 メモリシステムはXDRオンリーじゃなくてGDDR3と併用構成。これも個人的には驚かされた。

 それにしても、全プレゼンテーションの40%くらいをNVIDIAの兼社長Jen-Hsun Huang氏が壇上に立って説明するという光景が興味深かった。なんか聞いているうちにNVIDIAの発表会のように思えてきて…。

3Dゲームファンのためのプレイステーション 3 GPU講座 
〜「PS3のGPUは1つではない。全部で1+7個ある」 

 PS3のGPUはNVIDIAベース。それも機能的に見れば、Xbox360-GPUにやや劣る感じだ。

 ところが、PS3はCELL内の7基のSPEがサブGPUとして活躍できる余地を残している。

 まぁ、プログラミングモデル的にはかなり複雑というか高度になるとおもうが、それでも、SPEでかなりゲームシステムエンジンや物理エンジンと密接な関係性を持ったジオメトリ処理が出来れば、コンピュータサイエンスのテーマとしてはかなり面白そう。

3DゲームファンのためのXbox 360-GPU講座 
〜「ATIのXbox 360-GPUはNVIDIAもうらやむGPUだ」 

 Xbox360-GPUは頂点パイプライン、ピクセルパイプラインから共有された演算リソースとして見える統合型シェーダアーキテクチャを採用していることを発表。

 非常に高度な命令実行性とパイプライン再構成機能を持っており、将来的なプログラマブルシェーダバージョンにも対応できるポテンシャルを持つという。

 また、容量的に中途半端なeDRAMにはピクセルプロセッサが192個搭載されており、ステンシル、Z処理、アンチエリアス処理を低コストに処理できるらしい。

 CPUアーキテクチャの観点からは凡庸な進化を遂げただけのXbox360だが、GPUはかなりアグレッシブ。こちらはこちらで面白そうだ。

LucasArtsブースレポート 
〜超リアル系スター・ウォーズRTS登場、バトルフロントの続編は宇宙に飛び出してジェダイにもなれる! 

 今年のルーカスアーツはスターウォーズゲームのみと言う潔さ。

 その新作も今年はたった2作のみだが、その2つともかなりの出来映え。

 ちなみに、今回のE3での滞在期間中、丁度、「スターウォーズ・エピソード3」の公開が開始されたんだが見られず。

 ルーカスアーツの方から招待状が各メディア1名ずつみたいな感じで届いたらしいんだけど、私じゃなくて、別の方が行くことになって。

 くやぢい…。

EIDOSブースレポート 
ついに姿を現わした新「Tomb Raider」など

 「EIDOS買収」という衝撃の報道と同時に公開されたEIDOSブース。

 まぁ、買収はされたが、看板タイトルである「TOMBRAIDER」シリーズと「HITMAN」シリーズは今後も買収元のSCI GAMESからちゃんとリリースされるらしい。

 それにしても、中年ルックスになった、新生ララ・クロフト。

 これって日本人に受け入れられるんでしょうか。

ACTIVISIONブースレポート 
QUAKE×2、CALL OF DUTY×2、今年もACTIVISIONはFPS三昧

 ACTIVISIONはDOOM3エンジンを使ったQUAKE4とENEMY TERITORY QUAKE WARSが注目株。まぁ、id softwareからのライセンス作品で制作スタジオは外注なので、去年のDOOM3そのものと比較すれば、注目度的には大部格下になりそうだが。

 むしろFPSファンはQUAKEよりも、こっち、GAME OF THE YEARまでも受賞してしまった「CALL OF DUTY」の方に注目している様子。

 ピーター・モリニューの珍作「THE MOVIES」は、やっと、今年発売予定。EAじゃなくて販売元をACTIVISIONに変えて。

 これ日本語版を出して欲しいところだけど、アクティビジョンだと期待薄かね?

ATARIブースレポート 

 ATARIはXbox360用「TEST DRIVE UNLIMITED」が大注目株。

 このゲームではハワイ・オアフ島を完全再現し、ここでフリーランを楽しんだり、レースを挑んだり出来る。

 去年、謎のシアターブースで、イメージ映像だけ流した「GETTING UP」も、今年は普通にプレイアブル展示。蓋を開けてみれば、意外に普通なGTAライクな落書きゲームになっていた。

 北米ではいまだ根強い人気のマトリックス人気を盛り上げるべく、ありそうでなかった映画の主人公ネオになれるゲームを発表。

3Dゲームファンのための「Half-Life 2: Lost Coast」エンジン講座 
「Lost Coast」が実現するリアルHDRレンダリングの衝撃 

 HalfLife2のハイダイナミックレンジ(HDR)レンダリングがパワーアップ。

 Windows Gamingブースで、さりげなく展示されていたのがこの「HalfLife2:Lost Coast」であった。

 2005年夏に、グラフィックスエンジンの強化アップグレードというコンセプトでパッチを無償提供するらしい。

 正統なる続編「Aftermath」も鋭意開発中。

 


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