9月1日〜3日 ECTS vs GSL+EGNの話
今年もロンドンで開催されたECTSに行って来た…と言いたいところだが、英国のゲームショーは大変なお家騒動状態に陥ったために、同時期に3つのゲーム関連ショーが開催される異常事態になった。この影響を受けて、取材スタッフも3分化されることに…。
15年近い歴史を持つ英国ゲームショーの老舗「ECTS」は今年も、ロンドン市内のEarl's Courtコンベンションセンターで開催するも有名パブリッシャの誘致に失敗し、ホール内は閑散とした結果に。
これに対し、今年より開催された新鋭のゲームショー、GSL(Game Stars Live)とEGN(European Games Network)は、ExCelと呼ばれる日本でいうところの東京ビッグサイト的な大会場で有名パブリッシャを誘致して盛大に並列開催。
誰が見ても規模はECTS < GSL+EGN と言う状況で、私が所属したGameWatch取材チームも後者の方に人員を割く結果となったのであった。
GSLは丁度東京ゲームショー的な位置づけで、ちびっ子を含む一般客来場OKなイベントで、逆にEGNは商談オンリーな業務系イベント。完全に住み分けたことで混雑を回避…といいたいところだが、EGNの各ブースは小部屋程度なのでデモ機もなく、結局、試遊はGSLの方に行かないといけないという感じなのでGSLの方にばかり人が集まるという状況であった。
「Tom
Clancy's Splinter Cell: CHAOS THEORY」がプレイアブル展示 |
SplinterCell3が早くも今冬登場。PC版は法線マップバリバリで影表現に一層力の入ったプログラマブルシェーダ2.0ベースの新エンジンで登場する。 Xbox版はシャドウマップ解像度を下げてメモリを節約してその予算を法線マップにまわしている感じだった。 Ubiは時間通り出す連中なのでちゃんとスケジュール通り出るはず。 |
Ubi SoftはSplinterCell3以外にも、注目タイトル「Prince
of Persia2」がある。
「鬼武者3」を意識した感じのある1対大勢のアクションが魅力。半自動のかっこいいインタラクティブ攻撃アクションもかっこいい。 この他、青年実業家になって自分好みのプレボーイ誌を出版して大富豪を目指す、シムピープルっぽい経営シミュレーションゲームなんかも出していた。 |
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Game
Stars Liveレポート EIDOSブースレポート |
シリーズ終焉かと思われたTOMBRAIDERシリーズの続投が発表された。
酷評を受けてしまった英国COREDESIGNは開発から離れることになり、新TOMBRAIDERはアメリカのCRYSTAL DYNAMICSにて開発されることに。 当初三部作だった「美しき逃亡者」の後続ストーリーは「無かったことにして下さい」状態になる見込み大。 キッズ用ゲームのレゴブロックでスタウォーズしちゃった「LEGO STARWARS」のデキの良さに感激! |
Game
Stars Live DreamCatcherブースレポート |
カナダの大手ゲームパブリッシャDream
Catcherのブースレポート。
期待は早くも登場する「Painkiller」の拡張パック。プログラマブルシェーダ3.0対応をうたった新ゲームエンジンの出来映えに期待。 DreamCatcherは別ブランド名のThe Adventure Companyを名乗ってアドベンチャーゲームのパブリッシングに力を入れていることも有名。年末から来年に向けての新作アドベンチャーゲームも紹介。 |
DOOM3が発売されてほっと胸をなで下ろしているACTIVISIONブース。
X-MENにスパイダーマン、Shark Tales、Shrek2…となんだか映画ゲームばかりのACTVISIONブース。映画ゲームは大ハズレがない分、大ヒットも難しい。 大丈夫なのか…? 「あ、うちにはTONY HAWK'Sのシリーズがありますんで」 そうか、欧米マーケットはこれあるだけで安泰か。 |
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DIO
soft、CENEGA、東欧の実力派ブースレポート |
家庭用ゲーム機とPCゲームの比率が15%対85%という、日本とはまるっきり逆転した比率になっている東欧諸国はとにかくPCゲームの開発が盛ん。
新しいGPUが出ると、とにかくいじり倒してくるのが、まずは東欧だということで、NVIDIAは早くからここに目を付けてサポートしている。一番の出世株は「S.T.A.L.K.E.R.」を開発中のウクライナのGSCなんだろうが、これ以外にも技術力のあるところが出てきている。 |
ロシア最大のパブリッシャである1Cのブースレポート。
東欧同様にロシアもPCゲームが盛んな国なので、取り扱いタイトルがやったら多いのが特徴。全部紹介しきれないので、1Cイチオシのタイトルを5個だけ選んでもらって見せてもらった。 「CAPTAIN BLOOD」は、なかなか面白そう。グラフィック的にもいい感じ。ただ、シド・マイヤーのコレに似ているので発売時期によっては被るかな。 |
日本版GDCともいうべき、CEDECが今年も開催された。今年は、例年とは会場が異なる、工学院大学新宿校舎。関係者の話によれば、マイクロソフトのDirectX主要スタッフがGDC Europeに参加したため、その関係で日程を変更したところ、その日程では例年使っていた明治大学のリバティタワーが使えなくなってしまったんだそうな。
設備はともかく、場所がちょっと狭いと言うことで、来年はまた明治大学リバティタワーに戻る可能性が高いらしい。
スポンサーセッションは去年と同じく、マイクロソフトのDirectXについての技術動向を解説する「Meltdown」と、NVIDIAの最新グラフィックステクノロジーをレクチャーする「開発の鉄人」の2つ。別の関係者からの情報では、実はATIもセッション参加を予定していたらしいが、スケジュールの都合がつかなくなってキャンセルとなったんだとか。残念。
今年もレポートはMYCOM PCWEBに寄稿した。同期間にアメリカで行われたIDFのレポート掲載の方に人員が割かれていたため、こっちのレポートの掲載は大部遅れた模様。
NVIDIAのGeForce6800用デモの技術解説の他、グラフィックスのパフォーマンス解析など、合計4セッションが行われた。今年は、資料の日本語クオリティが上がり、一部のセッションは通訳無しの日本語で行われるなど、受講者に優しいプログラムになっていた。
それはともかく、海賊船のデモの秘密はちょっとショックだったな。 |
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マイクロソフトの最新DirectX動向を解説する「Meltdown」も開催。
WindowsXP SP2についてや、パフォーマンスのチューニングについてのセッションの他、次世代Windows(Longhorn)のグラフィックサブシステムとなるWGFについての解説も行われた。 WGFにはテッセレータとジオメトリシェーダがパイプラインに絡んでくるのが興味深い。 |
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年末発売予定の携帯型プレイステーションことPSPについての情報開示が行われた。ほとんど米GDCや米E3での情報と同じだったが、会場となった部屋はほぼ満席という盛況ぶり。PSP…、みんな「様子見だなぁ」といいつも、なんだかんだいって注目度は高いのだ。
PSPっていつのまにかアナログパッドも付いていたんだね。知らなかった。 無線LAN機能での通信対戦の仕組みは結構楽しそう。 |
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ナムコやピラミッド社がPC向けリアルタイム3Dグラフィックスの最新技術動向をかなり実践的に解説。
講演者はいずれも日本国内ではかなり有名なシェーダープログラマの方達。 ソフトシャドウにPRT(事前計算放射輝度伝播)、Wavelet変換…といった最新技術を日本語でわかりやすく解説される機会は、あまりないだけに貴重なセッションとなった。 |