2月某日 1GB前後のHDDを再利用する話〜WindowsME編

 自作PCユーザーならば何度か経験する「ある境遇」に遭遇した。

 部屋を掃除していたらATXのケース,マザーボード(ASUSTeK P/I-XP55T2P4),SIMM(16MBx4本),MMX Pentium166MHzなどが見つかり,余っている部品で一台組もうということになったのだ。さらに部屋を探索すると(すでに掃除のことは忘れている)サウンドカードとしてSoundBlaster16,ビデオカードとしてPCI版RIVA 128を発見。ATXのケースには4倍速CDROMとFDDが取り付けてあったので,必要なものは大体揃ったことになるのだが,問題はHDD。HDDは840MBのものが3個見つかったのだが,840MB程度の容量では最近のOSであるWindowsMEやWindows2000をインストールするとほとんどアプリケーションを入れるディスクスペースがなくなってしまい,PCとしてあまり使えないものになってしまうのだ。

 そこで,今回用意してみたのがメディアビジョンの「Drive+」というソフトウェア製品。なんでも増設したHDDを起動ドライブ(いわゆるCドライブ)の空き容量として使用できるようにしてくれるらしい。

 

 複数HDDを1つのHDDとして扱える仕組みとしてはRAIDカードを利用したRAIDシステムが一般的だ。Drive+はまあこれに近いとも言えるが,ミラーリングの機能はないし,ストライピングのような複数HDDを交互にアクセスしてアクセス速度を向上させるような仕組みはない。

 さて,実際にマシンを組み上げ,WindowsMEをインストールしてみる。HDDは840MBのものを3基接続したので,総容量は2.5GB(840MB×3基)となる。しかしDrive+はWindows環境下のユーティリティであるため,Windowsをインストールしてからでないと利用できない。よって,マシンを組み上げた時点で利用できる最大容量は840MBであるため,インストールするOSはこのサイズに収まらないといけないわけだ。なお,幸いWindowsME,Windows2000共にOS自体は840MBのHDDにインストールすることが可能になっている。

 さて,早速標準設定でWindowsMEをインストールしてみたところ空き容量はわずか200MBとなってしまった。これではアプリケーションはほとんど入らないと言っていい。入ったとしても作業用のディスクスペースが十分だといいがたい状況だ。

 ここでDrive+をインストールすることになる。インストールすると2.5GBのCドライブができあがるのかというとそうでもない。Drive+インストール後もCドライブ空き容量は200MBそこそこのままだ(Drive+をインストールした分,空き容量は減っている)。

 Drive+は,Cドライブの空き容量を増やしてくれるのではなく,それ以降インストールされるアプリケーション,書き込まれるデータなどを増設ドライブに書き出してくれる機能を提供するのだ。

 つまり,トータルで2.5GBあるのにもかかわらず空き容量は200MBのままということ。これを上回る容量を要求するアプリケーションは,(例えどんなに増設ドライブに空き容量があろうとも)Cドライブにインストールすることはできないのだ。(画面1)

 

 

・画面1…Dドライブ,Eドライブにいくら空き容量があってもCドライブの空き容量は広がらないのがDrive+の欠点。

さてさて,実際に使っていくうちにもう一つ問題点を発見した。

 Microsoft Officeのような,インストールが再起動を伴った2段ステップで行われるアプリケーションは,Drive+導入環境下ではインストールに失敗してしまう。原因は不明だが,こうしたアプリケーションをインストールする前にDrive+の「自動再配置設定」を解除しておくと,この問題を回避できた。(なお,Microsoft Officeをインストール後,「再配置状況」で手動でこれを増設ドライブ側に移動することは可能だった)。(画面2)

 まあ,ちょっと使い方にコツが必要な「じゃじゃ馬」ユーティリティではあるが,Drive+が全く使えないというわけでもない。

 Cドライブの空き容量以下のアプリケーションであれば,インストールは可能だし,それはCドライブではなく増設ドライブ側に自動的にインストールしてくれる。しかも,見かけ上はCドライブ側にインストールされるので,ファイル管理構造を複雑にせずに済む。

 また,普段は「自動再配置設定」を有効にしておけば,文書などの各種ユーザファイルも見かけ上はCドライブに保存しているにもかかわらず,実際には自動的に増設ドライブ側に保存してくれる。このため通常の使用感はたしかに「複数台のHDD」ではなく,「大容量の1台のHDD」に近いといえる。

 

・画面2…Microsoft OfficeもひとまずCドライブにインストールして手動でDドライブに再配置すれば大丈夫。

1GB前後のHDDを再利用する話〜Windows2000編

 Drive+はWindows2000には対応していない。が,Windows2000ではDrive+とほぼ同様の機能をOSが標準で備えている。

 「コントロールパネル」-「管理ツール」から「コンピュータの管理」を起動し,「記憶域」-「ディスクの管理」を見てみよう(画面3)。ここで表示される増設ドライブを右クリック「ドライブ文字とパスの変更」メニューを選択。ここで[追加]ボタンを押し,絶対パスを入力すれば,そのパスがその増設ドライブにマッピングされる。

 たとえば,ここで増設したDドライブを「C:\Program files\Microsoft Office」にマッピングしてから,Microsoft Officeをインストールしてやれば,みかけ上は「C:\Program files\Microsoft Office」でもディスク領域はDドライブのものを使ってインストールすることができる。

 ちなみにDrive+同様,Cドライブの空き容量が増えるわけではないので,セットアッププログラムがCドライブの空き容量が極端に少ないと増設ドライブがいくら余っていようとインストールが拒否されてしまう。

 みなさんはどんなふうに昔の「小容量HDD」達を活用してます?

・画面3…Windows2000の「コンピュータの管理」を使えばDrive+モドキの事が行えるが,こちらもDrive+同様の欠点をもつ。

2月8日 ローランドがエディロールになる話?

ローランドの内覧会に行ってきた。SC8850などのDTM関連商品はこの春からRolandブランドではなくEDIROLブランドに置き換わるらしい。

レポートはVwalkerに寄稿したので詳しくはそちらをどーぞ。

DTM関連製品は「エディロール」ブランドに〜ローランド春の新製品展示商談会

2月某日 レイクエンジェルの話

 ほのぼのレイクのレイクエンジェルの「イ」の人のギャラは「レ」や「ク」の人と比べてどのくらい高いのだろうか。


戻る