6月10日 ガンプラの話 #1

 「自作パソコン」は一定のルールとプロセスさえ把握してしまえば,電気的な知識がほとんどなくても組むことができる。秋葉原で,ちゃんとした規格に則っているパーツを購入すれば,あとはそれを組み合わせるだけでパソコンができてしまう。まさにプラモデル感覚だ。

 プラモデルかぁ。そういえば小学生の時にかなりハマった記憶があるがしばらくやってないなぁ…。

 などと思いを巡らせながら,「DOS/V magazine CUSTOM 5月号」の「HOBBY&GAME」のページ(p.87-88)をパラパラと見ていて目に止まったのが1/60「ゼータガンダム」のプラモデル。

 昔,我々の世代の人間が小学生のころ夢中になったガンダムのプラモデル(いわゆるガンプラ)は大体1/144が普通で1/100がちょっと高価なモデルだった。この1/60というのはかなり大きいと想像できる。

 CUSTOMの記事を読むと,「パーツの差し替えなしで完全変形」と書いてある。

 へぇ。完全変形するんだぁ。すげー。

 「機動戦士ゼータガンダム」は,大ヒットしたテレビアニメ「機動戦士ガンダム」の正統な続編として制作されたもので,ゼータガンダムはその主役ロボット。鋭角的なそのデザイン,そして戦闘機形態(ガンダム用語で言うところのモビル・アーマー形態)に変形する機構が特徴で,その後登場するさまざまな「ガンダムもの」のロボットの中でもかなり造形の美しい機体だ。

 TV放映時,全話ではないが,私も時々見ていた記憶がある。物語が非常にシリアスな進行で,人間ドラマも見せ場が多く,ちょっと今考えると対象年齢の高いロボットアニメだった気がする。そういえば主人公の少年カミーユのやや内向的な感じは去年ブームになった「新世紀エヴァンゲリオン」なんかにも通ずるものがある。

 で…。ちょっと欲しいかも。値段は…。えー2万円っっ!? 2万円のガンプラ!?

 この価格が2万円というのが逆に私の興味をそそってしまい,居ても立ってもいられずバンダイのWebにアクセスしてしまった。

 調べてみると,この2万円という価格設定はCUSTOMのミスプリではなく本当で,パーフェクト・グレード(PG)という高価なガンプラのシリーズ製品の1つだったのだ。

 このPGシリーズのガンプラのコンセプトは「このまま60倍大きくすれば本物が作れる」…だそうで,外見だけでなく,内部メカについてまでリアリティを追求して開発したそうだ。

 よっしゃ…ということで,模型店で購入。結構人気商品らしいので,新宿や秋葉原の大手ホビーショップならば普通に買えるみたい(実売16,000〜18,000円)。あとで分かったことだが,うちの近所のスーパー「ジャスコ」のおもちゃコーナーでも売っていた(ジャスコで2万円のプラモを買う人がいるのか…)。

 まず,驚かされたのが箱の大きさ。ちょっとした旅行鞄くらいある。自転車の後ろには乗らないので持ち帰るにはそれ相応の心構えが必要となる。

 帰ってきて,もう一度びっくり。部品点数が953個。ちなみにこれ,ガンプラ史上最大の個数だそうな。組立手順書もロボットもののプラモデルのにしては総24ページというのはかなり多い方だと思う。

 
 組立は1日に数時間ペースで進めていたのだが1週間以上かかってしまった。

それにしても,このプラモ,こだわりがすごい。なんと指なんて関節一本一本が曲がる。握り拳はもちろん,Vサインだってできてしまうのである。

 また,腕部などの加重がかかるブロックにはスプリング(バネ)を組み合わせたシリンダー・ダンパー機構が施されており,見た目も重機っぽくてリアルだし,なにより各関節が筋肉っぽく程良い反発力のもとに曲がったり沈むのだ。
 
また,カメラアイ(目)やウィング,コクピット内部,翼幅灯,ビームサーベルまで光ってしまう。ビームサーベルは特殊LEDを使い,ちゃんと棒状に光る優れもの(何でも夜釣り用浮きの部品を転用したものだとか)。ちなみに右の写真ではサーベルと目が実際に光っている。

ところで,このプラモ,難易度が高いため,対象年齢も高いものの,接着剤不要で,はめ込みとネジ止めだけで作れるのが嬉しい。また,各部品は初めからカラーリングされているので基本的には塗装なしの素組で文句なしの見栄えのものが完成する。

 

 

身長約34cmはロボットプラモとしてはかなりでかい部類に属する。

  継ぎ目は目立たないような工夫のもとに設計されてはいるが,それでもゲート跡(パーツを切り出したところに出る微妙な出っ張り)は残りやすいので紙ヤスリ(#1000くらいのやつ)は用意してから挑戦したい。

 それにしても「ガンプラはここまで進化したのか」と感心させられてしまった。

 このPGシリーズ,現在では「初代ガンダム」「ザク」「シャア専用ザク」が販売されており,今後の展開が楽しみだ。詳しくはPGのWebページをどうぞ。次はmkIIかZZがでるといいなあ。

6月11日 ガンプラの話 #2

んでもって15年ぶりにガンプラに手を出した私はそのあとすごいWebに遭遇してしまう。

 その名も「美味しんば

その正体は,「究極のガンプラ」を求めて山岡郎と田ゆう子が活躍するグルメ漫画「美味しんぼ」のパロディ漫画。

第一話では無意味にでかい「RX-78GP02A ガンダム試作2号機サイサリス」の大きさを別のガンプラで表現することを競うガンプラグルメ合戦が繰り広げられる。この対決で山岡の持ってきたのは1/60「ドム」。対する海原が持ってきたのは意外にも1/550「ビグザム」だった。大きいガンプラを表現するのに縮尺比だけにこだわった山岡は,表現するロボットそのものの大きさで対抗した海原の技に破れてしまう。…という感じで話が進行していく。

 基本的に「美味しんぼ」の画をそのままにセリフや画の一部をコラージュしたものなので権利的にヤバイ感じもするが,語っている内容(ガンプラに対するうんちく)についてはまともで,その設定の非現実ぶりとのギャップが最高のナンセンスワールドを形成していて強烈に面白い。

 とにかく,見るべし。

 ジーグ・ジオン!!

6月15日 差別用語の話

 勘違い日本の話で出てきた「サンガ」というのは差別用語である…という指摘を読者からうけた。

それは知らなかった。

しかし,京都のJリーグチームのあの名前は問題にならなかったのだろうか。

うーむ…。

6月20日 差別用語の話・その後

 差別用語はサンガではなくサンカだそうだ。漢字で書くと「山窩」のようになるらしい。

意味については広辞苑にも載っているのでそちらをどうぞ。


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