NVIDIAの新機軸を理解する(3):クラウドGPUソリューションとGPU仮想化技術の核心に迫る

 短期集中連載の最終回は、「GPUの仮想化」技術の進化の歴史とこれからの方向性をまとめています。

 最新のKEPLERコアといえども、GPU仮想化技術においては、まだ初期レベルのもので、ノンプリエンプティブなコンテクストスイッチングしか行えません。

 それでも仮想化に対応したハードウェアMMUが搭載されたことと、各仮想マシンごとに確立できる専用チャネルの機能が搭載されたことはとても大きな進化ポイントと言えます。

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NVIDIAの新機軸を理解する(3):クラウドGPUソリューションとGPU仮想化技術の核心に迫る
http://www.4gamer.net/games/076/G007660/20120911067/

 これから、GPUにプリエンプティブなコンテクストスイッチングをどう実装していくかが鍵になってきそうです。

 そもそも実装すべきなのかという議論も必要そうですが…。

 当面、「GPU仮想化」技術は、クラウドサービス向けの技術として、一般ユーザーには無縁な話になりそうですが、そういえば「CPUの仮想化」技術も、もともとはそうでした。これが一般ユーザー向けの技術に降りてきた歴史があるので、いずれ、GPUの場合も、各家庭で何気なく使っているデスクトップPCやハイスペックノートPCに搭載されているGPUを、家庭内GPUサーバーとして利用出来るような未来が来るかもしれません。

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NVIDIAの新機軸を理解する(2):DirectXの進化が止まったいま,ゲームグラフィックスはもうGPGPUに頼るしかない!?

 短期集中連載「NVIDIAの新機軸を理解する」の第2回は、GPU内部の進化の歴史を振り返りつつ、直近のGPUでは、どんなGPGPU的フィーチャーが実装されているかを解説しました。

 「GPUにそんな高度な機能が搭載されていても使わないし」と言う人も多いと思いますが、実際とのところCPUの場合も、超越関数演算にも対応した倍精度浮動小数点演算命令やら、数世代にわたって増築を重ねたSIMD系の命令群などが実装されていますし、まぁ、プロセッサの進化というものはそういうモンなんですよね。

 で、膨らみすぎると、ガツンっと不要なモノをそぎ落としたシンプル版が組み込み用に出たりする…という。

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NVIDIAの新機軸を理解する(2):DirectXの進化が止まったいま,ゲームグラフィックスはもうGPGPUに頼るしかない!?
http://www.4gamer.net/games/076/G007660/20120911026/

 話を戻すと、記事では、最新のKEPLERコアで実装された疎密な粒度混在型シミュレーション計算に役立ちそうなDynamic Parallelismや、異なるカーネルをオーバーラップ実行できるHYPER-Qなどの概念の解説を行っています。

 GPUは、今後、レンダリングフィーチャーの機能増設ではなく、こうしたGPGPU向けの機能拡張に注力していくのかも知れません。最近ではGPGPUフィーチャーを効果的に応用したレンダラも出現していますし、業界的にもそうした方向で納得しているような空気感が漂い始めています。

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 「GPGPUをグラフィックス用途に使う事って、それGPGPU?」という指摘もありますが、「むしろ旧来のレンダリングパイプラインに制約されないレンダリングメソッドの考案にも役に立ちそう」…という期待感から、技術志向の高いゲームスタジオでは、ポストエフェクトのGPGPU化を皮切りに研究をスタートさせているところも少なくないようです。

 思えば、EPIC GAMESのTIM SWEENEY氏が、2008年にCEDEC2008で来日したときに、「2020年くらいまでにグラフィックスレンダリングはソフトウェア化するのではないか」という、当時としてはなかなか衝撃的な未来予想図を語っていました(下記)。

CEDEC 2008 - EPIC GAMESのTIM SWEENEYが語る「10年後のゲーム機の姿、ソフトウェアの形」(前編)
http://news.mynavi.jp/articles/2008/09/22/cedec01/index.html

CEDEC 2008 - EPIC GAMESのTIM SWEENEYが語る「10年後のゲーム機の姿、ソフトウェアの形」(後編)
http://news.mynavi.jp/articles/2008/09/23/cedec02/

 当時はインテルのLarrabeeに対する期待感が高まっていたのでそれを受けた発表だったとは思います。しばらくのち、Larrabeeは開発中止になりはしましたが、こうしたGPUのGPGPUセントリックな進化状況を見ていると、当時の彼の予想もあながち間違えてはいないのかも…と思えてきます。

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NVIDIAの新機軸を理解する(1):GeForce GRIDが描く「ゲームスタジオが独自のゲームプラットフォームを描く時代」

 DirectXの進化が止まっている…というのは、先日のOpenGL関連レポートでも触れましたが、実は、GPUの進化が止まっているわけではないんですよね。

 確かにグラフィックスレンダリング関連技術に関しては、やや停滞ムードがありますが、GPUメーカーは、GPUをより汎用プロセッサとして使えるようにしようと、開発に力を注いでいます。

 かつて、CPUも様々なアーキテクチャが出てきたり、新しい命令セットやらキャッシュ概念が出てきたりしましたが、一段落した後は、CPUメーカー達は、それを活用しやすくするための改良に乗り出しました。あの状況と現在の状況はよく似ている…といえるかもしれません。

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NVIDIAの新機軸を理解する(1):GeForce GRIDが描く「ゲームスタジオが独自のゲームプラットフォームを描く時代」
http://www.4gamer.net/games/076/G007660/20120911008/

 今、GPUメーカーが(今回の記事では、NVIDIA…ということになりますが)、GPUに対してどんな新技術を載せることに注力し始めたかというと、それは「GPUの仮想化」です。

 現在は、仮想マシン向けのGPU仮想化ですが、そうした技術は、そのうちクライアント上でのリアルタイムコンテクストスイッチングの実現などにも到達するはずです。(現在のGPUのコンテクストスイッチングは、フレームレンダリング単位でしか行えなかったり、モードチェンジが必要だったりと、ノンプリエンプティブな仕組みになっています。Windowsでいうと3.1みたいなイメージ(笑))

 NVIDIAが、ここのところGPUに対して何をやっているのか…ということを「GPU仮想化」をメインディッシュにして3回にわたって解説するのが、今回の短期連載のシリーズになります。

 第1回では、話題のクラウドゲーミングの話題を取り扱っています。

 GPU仮想化により、クラウド側の仮想マシンでゲームを実行させて、その映像をストリーミングで提供して…ということが極めて現実的に行えるようになる…というのがNVIDIAの主張です。

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 近い未来、バックボーンは数百テラビットクラス化されるでしょうし、遅延についても、ゲーム内時間さえプレイヤー間で正しく共有できる程度の安定した高速通信があればさしたる問題にならないことは、昨今のネットワークベースの通信格闘ゲームが成り立っていることを踏まえれば自明です。

 また、こうしたクラウドゲーミングがメインストリーム化した世界では、家庭用ゲーム機を、そのライフタイム内において、ゲームスタジオ側で、ハードウェアスペックを自由にアップグレードする…なんていうことも実現出来るようになります。

 さらにこの概念が進むと、ゲームスタジオ側で、自社ゲームに適したゲームプラットフォームを自在に設計する…ということにも繋がっていきます。

 この辺りの「壮大な未来予想図(?)」については、NVIDIAの技術者のコメントと織り交ぜて解説していますので、興味のある方はぜひとも記事の方をご覧下さい。


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OpenGLはDirectX 11を超え,OpenGL ESは据え置き型ゲーム機と同等以上に。Khronosの最新動向レポート

 SIGGRAPH2012のレポート記事の1つなんですが、やっと掲載されました。
 実は、まだSIGGRAPH2012の記事は3つほどまだ掲載されていないものがあります。

 さて、この記事は、今年のOpenGL関連の話題を取りまとめたものになります。

 クロスプラットフォーム対応のオープングラフィックスAPI「OpenGL」の規格化を司るKHRONOSグループは、加盟企業からの要望を調停しつつ標準仕様に組み込んでいくことを行っているわけですが、基本的に毎年、なんらかのアップデートを行っているため、最近ではDirectXよりも進化スピードが速くなっています。


OpenGLはDirectX 11を超え,OpenGL ESは据え置き型ゲーム機と同等以上に。Khronosの最新動向レポート
http://www.4gamer.net/games/107/G010729/20121015050/

 今年はついに待望のOpenGL ES3.0が発表になりました。

 OpenGL ESは組み込み機器向けのOpenGLで(携帯電話やタブレットなど向け…というわけでもないんですが)、今や携帯電話やタブレット機器向けのデファクトスタンダードになっています。

 今回のOpenGL ES3.0は、ジオメトリシェーダやテッセレーションステージはないものの、それ以外の要素はほぼ全て詰め込まれたものになっています。

 上の動画はOpenGL ES3.0を使用したDeferredレンダリングベースのデモで携帯電話等のGPUで動作するベンチマークソフトの1シーンになります。

 同時に発表されたOpenGL4.3には、OpenCLと競合するために搭載が見送られていたComputeShaderが標準仕様として組み込まれました。

 OpenGL ES3.0、OpenGL4.3ともにテクスチャ圧縮は最新世代のものがサポートされるようになり、この部分だけでも、DirectXへの組み込みを望む声が大きくなりそうです。

 以前は「DirectXのこの機能がOpenGLにも欲しい」という流れだったのに、「OpenGLのこの機能がDirectXにも欲しい」という流れになってきたのは感慨深いものがあります。

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コーエーテクモゲームスで講演会を行いました

 コーエーテクモゲームスで講演会を行わせて頂きました。

 会場はコーエーテクモゲームスの本社ホールで、この本社ビル、入口前広場からロビーまでが星座をモチーフにしたデザインになっていたり、廊下には絵画が飾ってあったり…と、まるで美術館みたいなんですよ。

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 会長が芸術系の出身なので、そのコンセプトデザインが至る所に行き届いている感じです。社員食堂が明治大正ロマンみたいな格式高い風情ですし、海外のゲームスタジオみたいです。

 中庭には信長のドット画をあしらったタイル画が! すげえ!

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 講演のテーマは、次世代ゲームグラフィックス技術や次世代ゲーミングテクノロジー技術を広く俯瞰で解説するような内容としました。

 ちょっとスライドは盛り込みすぎたので(50ページ超)、与えられた時間の90分を少しオーバーしてしまいましたが、なんとかやりきることができました。

 下に、軽くスライドの一部を紹介しておきます。

 こうしたしゃべりのお仕事も引き受けておりますので、よろしくお願いいたします!

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ソニーの720pヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」,その強化ポイントをチェックする

 ソニーのヘッドマウントディスプレイ(HMD)が、マイナーチェンジして新発売されました。

 光学系の変更はなく、映像エンジンのブラッシュアップと、物理形状や装着面のリファインが変更改良の中心となっています。

 実際に先代のHMZ-T1とどこがどう違うのかを徹底評価してみました。

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ソニーの720pヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」,その強化ポイントをチェックする
http://www.4gamer.net/games/183/G018303/20121012076/

 パッと付けてパッと見られるという意味ではHMZ-T1の方が手軽で、HMZ-T2はカスタマイズ範囲が広くなった反面、もし、調整無しで見た時には印象が悪いかも知れません。実際、自分も最初HMZ-T2を装着したとき、HMZ-T1と比較して外周がボケて見えてしまい「なんだこりゃ」と思いました。

 原因はHMZ-T2新搭載のヘッドパッドの引き出し調整機構の未調整でした。

 あと、両眼距離の調整を行ってもボケて見える場合は回転方向にねじれている可能性があります。

 光学系の仕様が変わっていないので、HMZ-T1と同等の見え方は絶対できるはずですので、どうしてもうまく見えない場合は調整を追い込んでみましょう。

 ハイエンドプロジェクタのVPL-VW1000ES風に追い込んだ色調はかなりいい感じになっています。



 惜しむらくは、表示遅延がHMZ-T1時の2フレーム(60Hz時)から変更がなく全く改善されていない点ですね。「ゲーム」画調モードに設定しても遅延が変わらないのもHMZ-T1から変更なしです。

 ソニーはブラビアもそうですが、映像機器開発チームとゲーム機部門と深い溝があるようで、映像機器はWEGA(ヴェガ)ブランド時代から、ゲーム向けの最適化が手薄なんですよね。

 以前、ボクも取材時に「なんとかして」と進言したことがあるのですが「うーん、あっちと(ソニーとSCE)は実質、別会社ですからねぇ。無理ですよ。」と言われたことがあります。

 ブラビアもPS3のHDMI階調がまともに映せるようになったのは最近の機種になってからですし、ゲーム機を持っていない東芝レグザの方が、我々ゲームユーザーの意見に耳を傾けた仕様改良を柔軟にやってくれてますね。

 今年から始まった、平井社長の「ワンソニー体勢」では改善されるといいんですが…。ソニーさん、いつでも相談に乗りますよ!(笑)

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 そうそう。HMZ-T2は、眼前の表示部ユニットの下側のクリアランスが改善されたおかげで細い缶ジュースならば装着状態のまま飲めるようになりましたよ!

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西川善司の3Dゲームファンのための「東京ゲームショウ 2012」グラフィックス講座

 こちらも毎年恒例。東京ゲームショウに出展されたゲーム作品をグラフィックス視点でチョイスして紹介する3D講座の特別編です。

 今年は、あまりテーマを決めずに、気になったものをチョイスいたしました。

 まあ、「ミステリアスな部分も多い」ということで、コナミ小島プロのFOX ENGINEは、現時点では最大の注目株でしょう。

 改めて取材の申込をしましたが、NGが出ています。まだ、色んな意味で隠し球や次世代機向けの対応などがあるのかも知れません。


西川善司の3Dゲームファンのための「東京ゲームショウ 2012」グラフィックス講座
現世代機の成熟期の良質グラフィックスと、次世代機を睨んだ新世代ゲームエンジンの表現に注目

http://game.watch.impress.co.jp/docs/series/3dcg/20121005_563397.html

 なお、現状は、FOX ENGINEの最初の作品である「METAL GEAR SOLID GROUND ZEROES」のイントロダクション部分しか、映像としては一般公開されていません(上)ので、この映像から想像を巡らせるしかありません。ただ、FOX ENGINEの開発コアメンバーの高部さんが、CEDEC2012でパネルディスカッションで話してくれた内容は記事に盛り込んでいます。

 この映像はPC版で実際に動作しているゲームのランタイムをキャプチャしたものとのことですが、最終的に実機に落とされたときにどのくらいのレベルになるのかも楽しみですね。

 FOX ENGINEは、次世代機も睨んだ設計となっているようなので、そっち方面での展開も気になります。

 それと、東京ゲームショウ時点では既発売のMAX PAYNE3ですが、カプコンブースで大々的にブース展開をしていたのと、本連載では取り上げていなかったので、今回の記事で取り上げています。



 プロシージャルアニメーションに要注目ですね。

 それと日本語に吹き替えられた技術解説動画がなかなか秀逸ですよ(下記)






 解説の、自信ありげな"どや顔"的テンションなボイストーンが好き(笑)

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西川善司の大画面☆マニア第166回:CEATEC特別編 「4K時代」の到来

 今年もCEATECの取材に行ってまいりました。

 と言うことで恒例のCEATEC特別編の大画面マニアをお届けします。

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西川善司の大画面☆マニア第166回:CEATEC特別編 「4K時代」の到来
~見所多いシャープ。ソニーBRAVIAや東芝4K映像に注目~

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20121004_564153.html

 今年は、テーマが「スマート」「エネルギー」だったので、何となく各メーカーは「そっち系」の展示になっていましたが、今色んな意味で話題のシャープは、なんというかブレないで、大画面☆マニアには嬉しい展示になっていました。

 映像系にフォーカスした取材をしていたわけですが、今年は「4K2K」に関連した新製品や製品化直前の試作機が豊作でした。「3Dの時みたいに一過性のブームなんじゃないの?」という意見もありますが。

 既に東芝がレグザのX型番で4K2Kパネル採用のモデルを2機種投入していますが、今年はソニーが84インチサイズでこれに続きます。

 ソニーはサムスンパネルの呪縛から解き放たれているので(笑)、この84インチの4K2KパネルはLG製のIPSパネルです。

 そして東芝も同一パネルでレグザの新モデルを投入してきます。ちなみに、上の写真の「AGNI'S PHILOSOPHY」は、なんと4K2Kリアル解像度でレンダリングしなおされた新バージョンで、東芝ブース限定で公開されていました。

 シャープもICC-LEDテレビという自社製4K2Kパネルを採用した入魂の新モデルをAQUOSブランド以外で出してくるようです。

 今回の大画面マニアはCEATEC括りですが、今後の近未来的な4K2K事情レポートとしてみてもらっても面白いかもしれません。

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西川善司のCEDEC2012レポート(4)

 自分のCEDEC2012のレポートはこれで最後です。

 最後のやつは、「AI×アニメーション」についてのパネルディスカッションのレポートです。

 アニメーションとは、キャラクタの動きにまつわる技術です。

 そしてAIはキャラクタの行動を司る技術です。

 一見両者は独立した技術に思えますが、人間やロボットに置き換えて考察してみると、両方とも、知能(脳)が身体に命令して起こさせる行動ですから、強い相関があることが分かります。

 次世代機におけるゲーム表現では、このレベルの技術検討が必要なのではないか…というのがこのパネルディスカッションのメインテーマでした。


[CEDEC 2012]「クララが立った!」的なバイナリードメインのボスの二足立ちに,キミはAIとアニメーションの相互連携の可能性を見るか
http://www.4gamer.net/games/125/G012513/20120908012/

 「隠れた名作」として名高い「バイナリードメイン」(セガ、2012)ですが、実は、このゲームは現行機向けタイトルでありながら「AI×アニメーション」技術が適用されています。

 記事では、パネルディスカッションで話された内容をカバーすると共に、このタイトルにおける「AI×アニメーション」技術の解説も行っています。

 記事タイトルの「クララが立った」は、このゲームに登場する多脚ボスが、プレイヤーからの攻撃によって足を間引きされると、自身の姿勢制御AIが重心を安定させるために自ら二足歩行を始めた…という開発者達をも驚かせたエピソードから来ています。



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西川善司のCEDEC2012レポート(3)

 CEDECでは、大学の研究室の発表が行うこともあります。

 ボクがレポートしたのは、早稲田大学理工学部・森島繁生研究室が発表した「写真から毛皮表現用プロシージャルテクスチャを生成する技術」のショートセッションです。

 この技術はSIGGRAPH2012のポスター発表でも採用されていたものです。

 毛皮表現には幾つかの手法がありますが、この発表では、ゲームグラフィックスでもよく採用されるShell法のファーシェーダを題材としています。


[CEDEC 2012]毛皮表現用プロシージャルテクスチャ生成技法はモフモフウサギの夢を見るか? 「実写画像を用いたShell Texture自動生成手法」
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20120823055/

 発表されたテクニックは、このShell法のファーシェーダに用いる素材テクスチャを写真からリアルタイム自動生成するものになります。

 写真に含まれている陰影を深度情報として推測して、ファーシェーダに用いる毛皮の断面テクスチャをプロシージャル生成するんですね。

 記事では、この手法で生成した毛皮テクスチャを用いてファーシェーダを実行した動画が見られます。

 ちなみに、このアルゴリズムに入れてやる入力写真は、そこに陰影があれば、別に毛皮でなくてもよいわけで、しかも、そのテクスチャ生成はリアルタイムで行えるので、つまり入力写真素材は動画であってもよいわけです。

 なので、毛皮以外のものをこの技術に噛ませた様々なユニークな実例も発表されていました。

 記事にはそうした動画も掲載しているので興味を持った方は是非ご覧下さい。

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