西川善司のInternational CES 2013レポート(3)

 今年のInternational CESの映像系のキーワードは「有機EL」と「4K2K」立った様に思えます。

 その両方を実践してきたのが、韓国系ではなく日本のパナソニックとソニーでした。

 特にソニーの56インチの4K有機ELテレビは、非常に美しく、昨年、電撃的に発表されたCLDと同様に、テクノロジー的に斬新でありながらも、画質的に完成度も高く、とても感心させられました。

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西川善司の大画面☆マニア第171回CES特別編
4Kに見る映像の未来【1】~パナソニック、ソニー56型4K有機ELの秘密

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20130110_581344.html

 ソニーの56インチの4K有機ELテレビは、非常に開示されている情報が少ないため、取材した内容を元に推測しつつ、発表されている近年の論文などを調査して調べて記事化するしかなく、その内容がこの回の大画面☆マニアになっています。

 取材して、夜、ホテルに戻って僅か数時間で原稿をあげなければならないので、結構大変でしたね…。

 有機EL画素を駆動するTFTは酸化物半導体とのことですが、これはIn-Sn-Zn-O半導体だと予測されています。ソニーはSID2010にてITZOベースの有機ELパネルを公開したことがありますし。

001.jpg そうそう。
 In-Sn-Zn-Oの別名であるITZOを記事中に記したら「ISZOじゃないのか」という突っ込みがTwitter等に入っていましたが(笑)、スズは元素記号でSnですが、英語ではTinなので業界では「T」で表されます。

 例えば、液晶パネルなどにとても古くから使われている透明電極に酸化インジウムスズがありますが、これは(Indium Tin Oxide)の頭文字を取って「ITO」と呼ばれます。左の図版はソニーの論文発表での有機ELパネルの構造図ですが、ここにもITOは使われていますね。

 ちなみにITZOのTFTについてはこちらの論文を参考にされると基本的な情報が分かると思います。

 「酸化物半導体」で検索すると今では、「シャープのIGZO」関連ばかりが出てきてしまいますが、1年ほど前は、色んな大学の最新研究論文が出てきました。調べ物をする側からすると最近の状況はちょっと迷惑だったり(笑)。

 酸化物半導体は最近では研究テーマとしてホットな様でSIDなんかでも酸化物半導体についての研究が色々発表されていますね。

 昨年のCLDと違って、今年のCESでは、ソニーの有機ELテレビの回りには柵がしてあって近づけない様になっていたので、画素の写真を撮るのが大変でした。11倍望遠で身を乗り出して撮影したんですが、完全に変態ですね(笑)。

 そんな変態行為の甲斐あって(?)、ソニーの有機ELは、サブピクセル構造がとても変わっていることが分かりました。そのあたりについては記事の方で解説しています。

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 それにしても、白が綺麗な有機ELでした。
 綺麗な白って有機ELでは出すのが難しいんですよね。
 ソニー側もそのあたりを見て欲しかったみたいで、だいぶ白が強調されたコンテンツを見せていました。(写真上)

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