ホームレスになったチュンリーの映画を見た

 ストリートファイター・レジェンドオブチュンリーのブルーレイを買って見ました。

 買った以上は言いたいことをいいます(笑)
 ちなみに【基本ネタバレ】です

 オープニングのピアノコンサートの背景の観客が「一枚絵」なのに気がついて「わ、やばい。思ったより低予算だ」と気がついたのですが、その通りでした。

 「これ、よくカプコンがOKしたな…」と思う出来映えです。

 なんというか、基本的には低予算の任侠カンフーアクションの佳作映画なのですが、ここに「ストリートファイター」ブランドのマジックワードを盛り込むことで、なんとか格上の作品に見せたいという意図をひしひしと感じます。

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 好意的に解釈するならば、この映画は、そうしたストリートファイターのキャラクター達の同姓同名の別人達が、たまたま、一箇所に集まって起きた別イベント…と捉えるべきだと思います。

 まぁ、あえていうならばコンセプトとしては「ドラゴンボール・エボリューション」と同じ匂いがします。

 映画を見ていて、むしろ、ストリートファイターのキャラ名が出てくると嬉しくなってしまうほど、みんなさわやかにストリートファイターになっていません(笑)

 まず、ゲーム世界では悪の魔神、ベガは、この映画では終始、ブランドスーツを着こなしたダンディな中年白人男性で、ロシア系(?)マフィア「シャドルー」を組織して、タイで地上げ屋をしています(笑)
 映画では赤い軍服は着ませんし、サイコパワーも使いません。しかも、ここぞというときに使うとっておきの必殺技は「正拳突き」でした(笑)

 この映画でのバイソンは黒人なので、ある意味最もゲームに近いイメージを持っていますが、ボクサー崩れという設定はなく、ベガに従順な普通の用心棒です。
 バルログもこの映画では鉄仮面を被っている設定が受け継がれているのでゲームに近いと言えますが、なんとネイティブアメリカンっぽい不細工ちゃんになっています。ナルシストな美形なスペイン人ではなく、逆にしゃべることができない野人ぽい殺人鬼的な役回りになっており、そう…すばしっこいジェイソンという感じになってます(笑)

jas024.jpg 鉄仮面もどこかの原住民の儀式で用いるようなデザインです。ゲームでバルログを使っている自分としてはかなり残念なキャラになってました。たぶん、鉤爪を振りまわして「ヒョー」とか「ヒャウ」とか叫ぶところからインスパイアされたんでしょうね。

 ガイルは登場しませんが、ゲームではガイルの友人という設定になっていたナッシュが、映画ではインターポールの職員として登場します。ゲームキャラではワンポイントとなっていた眼鏡は、映画キャラでは掛けていませんし、ましてやゲームキャラでは外観上の特徴だった鋭角の前髪はない…というか若ハゲです。何というか、喩えるならば若作りしたニコラス・ケイジみたいになってます。

 映画のチュンリーは白人母と中国人父のハーフで元ピアニストのホームレスという凄い設定変換が行われています。腹を空かせたチュンリーが、屋台のおばちゃんから春巻きを恵んでもらってそのうれしさのあまり涙を流すシーンでは、ボクの方が泣きたくなりましたよ。
 突き出た高い鼻は、ゲームのイラストに出てくる顔立ちに似ていなくもないですが、お団子ヘアー×チャイナドレスのあの出で立ちでの登場のファンサービスはありません。

sfc_img_280767_39183805_0.jpg ゲームでも、映画の中でもチュンリーの師匠的な立場となっているゲンは、ゲーム中では病を抱えた拳の達人の老師という感じでしたが、この映画ではちょっとクールなイケメン中年カンフーマスターになっています(笑)

 ゲームではベガのサイコパワーの天敵という位置付けのはすだったローズに至っては、ベガの愛娘という驚きの新設定も盛り込まれていました。

 ボクはある意味あのハリウッド版ドラゴンボールがとても原作に忠実に思えてきましたよ?

 ストリートファイターシリーズのゲームファンは、この作品、友達と集まってワイワイヤジを飛ばしながら是非見て欲しいです。

 めちゃくちゃ笑えました。オススメ。



【おまけ】

 一本の映画として評価すると、ダメなのは編集ですね。
 ここをなんとかすれば、任侠映画としてもうちょっとクオリティが上げられたはず。
 話がうまく繋がっていないところが多いんです。
 例えば、ナッシュがバイソンを尾行して撒かれてしまうシーンがあるんですが、この顛末については、何も語られません。尾行の顛末をカットするならば、この尾行の始まりのシーンもカットすべきです。

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