2009年,本格始動するGPGPUの世界・後編~GPGPUのプラットフォーム動向

 GPGPUのプラットフォームが2009年内に4つ、出揃います。

 後編ではこの動向をまとめてみました。(前編はこちら)

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4Gamer.net ― 2009年,本格始動するGPGPUの世界・後編~GPGPUのプラットフォーム動向
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 まず、NVIDIA CUDAですが、NVIDIAは、一番早くから、GPGPUに力を注いでいたメーカーです。
 NVIDIAは、GPU専業メーカーなので、CPUとGPUが統合されてしまった、彼らにとって最悪な世界までを想定し、CUDAに力を注いできたといえます。
 つまり、これまでGPU設計で培ってきたGPU=超並列演算プロセッサの技術をHPC(High Performance Computing)の世界に応用していく"筋道(=CUDA)"を作り出すことで、万が一、GPUビジネスがだめになってしまったときにはHPCビジネスに切り換える…という戦略を用意しておいたというわけです。

 つい先日の1月28日、NVIDIAは、スタンフォード大学のBILL DALLY氏をチーフサイエンティスト兼NVIDIA Reseach副社長に任命しました。

 彼はデータ並列コンピューティングのスペシャリストです。
 今後のGeForceはますますGPGPUにフォーカスした作りになることでしょう。

 対するAMD(ATI)ですが、親会社のAMDがCPUメーカーなのでGPGPUについては、ちょっと足並みが揃いきってない感じがうかがえます。つまりAMDとしては「汎用コンピューティングはマルチコアCPUでやる」という戦略もあるわけで、手放しで「GPGPUはCPUよりもすげえぜ」と単純に訴求できないジレンマがあるのです。
 結果、GPGPU環境「ATI Stream」の整備はライバルにも遅れ気味でしたし、民生向け(RADEON)への対応は2008年12月になってやっと行われたという状況というわけです。
 やはり、AMDは、CPUに依然と、重きを置きつつ、PCシステムにおけるコプロセッサ、アクセラレータ的な位置づけでGPGPUを捉えていると思われます。
 今後もしばらくは、RADEONは、"グラフィックスプロセッサ"としての基本設計を維持しつつ、GPGPUにも対応する…というスタンスになると推測されます。

 マイクロソフトのDirectX演算シェーダ(DirectX Compute Shader)は、PCゲーム開発者にとっては待望のGPGPUソリューションとなるかもしれません。
 DirectXに統合されてしまっている長所と短所はありますが、ATI(RADEON)もNVIDIA(GeForce)も関係なくGPGPUが利用できるのはユーザーにとってもゲーム開発者にとってもメリットがあるからです。

 KhronosのOpenCLは、文字通りオープンなので、Macと組み込み機器向けのGPGPUプラットフォームとして中心的な役割を果たすことでしょう。
 OpenGLとのInter-APIが実装されていることでグラフィックスとの連携も図れます。
 OpenCLの策定にはSCEも参加しているとのことなのですが、PS3の開発環境にも関係してくるんでしょうかね。

 CUDA,Strean,DirectX,OpenCL...2009年は、4つのGPGPUプラットフォームの動向に要注目です。



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